ゆで汁が食器をピカピカにする理由

なぜ、ゆで汁が食器をピカピカにするのかというと、パスタのゆで汁には“サポニン”という天然の界面活性剤が入っています。

界面活性剤というのは、水にくっつきやすい性質と油にくっつきやすい性質の両方を持っているのだそうで、油とくっつきやすい部分が食器の油汚れを包み込み、水とくっつきやすい部分がゆで汁の水分と一緒に洗い流されるため、油汚れがすっきり落ちるという仕組みになっています。

 

界面活性剤ってなんだろう。

ゆで汁が食器をピカピカにする理由の中で、パスタのゆで汁に含まれる天然の界面活性剤「サポニン」の存在をご紹介しました。界面活性剤といえば、洗剤の表記などで見かけることもありますが、これとゆで汁の界面活性剤は同じものなのでしょうか。

界面活性剤の「界面」には、「表面」、「物質との境の面」という意味があります。
例えば、水と空気、水と油など混ざり合わないものの間には「界面」が存在しており、界面活性剤はこの界面に働きかけることで、界面の性質を変化させる物質のことを言います。そんな界面活性剤を使うことで、通常は混じり合わないと言われている水と油も混ざるという訳なんですね。

ちょっと化学の分野のようで難しい感じもしますが、界面活性剤は自然界にも存在し、混ざり合わないものを混ぜる「乳化」、濡れやすく染みこみやすくする「浸透」、泡をたてたり消したりする「起泡・消泡」、汚れを落とす「洗浄」などの作用があることで、石鹸や洗剤には無くてはならない存在となっていますし、アイスクリームやマーガリンなどの食べ物や塗料やインキなども、この界面活性剤のおかげで作られているのです。

食後の食器を綺麗に洗ってくれるだけではなく、私たちの生活の色々な部分に役立ってくれていますね。