
働き方をどう選ぶ?判断のポイントは「短期と長期」
制度が大きく変わる今、働き方の見直しに迷う人も多いのではないでしょうか。
判断の軸として、「短期的な手取り重視」と「長期的な保障・キャリア重視」の2つの視点を持つことが大切です。
短期重視
今の家計・子育て・介護等の状況を踏まえ、無理なく働きたい場合の選択肢です。
・扶養内(106万円または130万円以下)に抑え、税や社会保険料の負担を抑える
・税制改正で働ける幅が広がったため、160万円のラインまで調整しながら収入を増やす
・社会保険加入義務が発生しないよう、勤務時間や契約内容を丁寧に管理する
長期重視
将来の年金やキャリア形成を見据えて「壁を気にせず働く」選択肢です。
・社会保険加入により、将来の年金額が増える
・出産手当金・傷病手当金など、加入による保障が手厚くなる
・フルタイムなどで安定収入を得やすい
・年収202万円以上になれば、税負担率に対して手取りが増えやすい構造に
短期と長期、どちらがよいかは、家族構成・年齢・教育費のピーク・老後資金の状況などによって異なります。
しかし、短期・長期どちらの視点も考えたうえで選択していけるといいですね。
壁は制限ではなく、働き方を考えるタイミング
2025年の税制改正は、「年収の壁を気にして働き方を抑える」時代から、「ライフステージに合わせて働き方を選ぶ」時代への転換点です。
「年収の壁」は制限ではなく、
・自分の働き方を見直す機会
・家族全体のライフプランを再構築するタイミング
・将来の資産形成やキャリアを考えるきっかけ
と捉えることができます。
年収の壁を恐れて働き控えにするのか、新しい制度を追い風にして、家計と将来の安心を両立するのか。あなたにとって最適な選択を、ぜひ今、考えてみてください。
【執筆者プロフィール】
田端 沙織(たばた さおり)
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー
証券・運用会社で10年超の勤務経験を活かし、ファイナンシャルプランナー・金融教育家として「正しく・分かりやすく」お金のことや資産運用について伝える講座や相談業務を行っています。得意分野は資産運用。中学生1人と小学生2人を絶賛子育て中。



















