韓国出身の7人組HIPHOPグループ、防弾少年団が12月8日・9日、神奈川・横浜アリーナで、自身初となるアリーナ単独ライブ「2015 BTS LIVE <花様年華 on stage> ~Japan Edition~」を開催した。
“10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬく”という意味をグループ名に込め、2013年6月の韓国デビューから、10代の夢、幸せ、愛をテーマにした「学校3部作」(『2 COOL 4 SKOOL』『O! RUL8,2?』『SKOOL LUV AFFAIR』)で等身大の「声」を伝えてきた防弾少年団。これらを完結させると、次作のテーマを「青春」に定め2部作として、昨年4月に『花様年華 pt.1』、11月に『花様年華 pt.2』をリリースした。
“花様年華”――。それは、「人生の中でもっとも美しく輝く瞬間」だ。防弾少年団が思う“花様年華”は「青春」。子どもではないけれど、オトナでもない。そのあいまいな一瞬の境界線。10代から20代前半までのメンバーがそろい、まさに、その只中にいる彼らの「いま」という刹那を切り取った。多くの人が想像する「青春」は明るくはつらつとしたものだろうが、彼らが描いたのは「光と影」。特に、不安定さ・危うさ・儚さ、そして憂いといった部分にスポットをあてた。
同公演は、タイトルからも分かるように、この青春2部作のいわばステージ版だった。
横浜アリーナ2日目――。昨年9月に公開された予告映像「花様年華 on stage : prologue」とリンクする映像がオープニングを飾る。ステージ両サイドのスクリーンの隅には、つねに“花様年華”を意味する「The Most Beautiful Moment of Life」という文字がある。その中に浮かぶ、輝くような笑顔で記念撮影するメンバーの映像。微笑ましいが、どこか切なさも感じさせるシーン。そんなノスタルジーを感じる映像から一転、『House of Cards (Instrumental)』とともに、ステージ前に張られたスクリーンに“苦悩”“不安”を思わせるモノトーンの水滴が次々と染みをつくり、“花様年華”の世界観へ観客を誘っていく。