もはや団体芸!「ライブDVDに『各会場MC集』がつくほどのトークの面白さ」

そして関ジャニと言えば、やはりトーク。かつて『うたばん』や『HEY! HEY! HEY!』などにゲスト出演した時、司会の石橋貴明さんや先輩でもある中居正広さん、ダウンタウンのボケに全員が立ってツッコむ姿を見た方も多いでしょう。その様子はまさにひな壇に座る芸人さんのよう。

そんな様子に「関ジャニはジャニーズらしくない、トークが面白いグループ」というイメージがついたわけですが、本当の意味でそう言えるようになったのはここ2、3年という気がします。

それまでは、現在『ヒルナンデス!』(日本テレビ)に出演中の横山と村上がトークを引っ張り、他のメンバーのエピソードやキャラクターを引き出していましたが、今は全員参加の見事な「団体芸」が確立されています。

撮影協力:田中彩華

その大きな要因は、大倉忠義と錦戸亮の変化にあると私は思います。かつての大倉は、楽屋ではにぎやかだったようですが、テレビカメラの前に立つとほとんど話すことがなく、他のメンバーがワチャワチャしていても、ニコニコしながら少し離れて見守っているような存在。それでも「自分のラジオ番組を持ちたい」と言い、長年ラジオをやっていた横山と村上に一蹴されるようなキャラだったのです。

それが映画やドラマで注目され、2013年には本当に個人でラジオ番組を持つことに。現在はシンガーソングライターの高橋優とともに『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』を担当しています。

また、錦戸は短所に見えていたところが「笑いの起爆剤」という長所になっています。彼は何に対しても「はっきりものを言う」タイプ。

その「はっきりものを言う」ことをステージ上で繰り広げた結果、他のメンバー、特に横山へのあたりのきついトークが出来上がり、ファンが爆笑するというシーンが増加。錦戸特製のバナナジュースをステージ上で強制的に飲ませたり、仕事で忙しいさなかにかかってきた泥酔した横山の留守電にうんざりしたエピソードを披露したりするなど、「横山イジり」をさせたらおそらくメンバーで一番というところまで来ています。

ちなみに、横山は他のメンバーをイジるのは得意ですが、自分のことをあれこれ言われるのは嫌がるタイプ。だからこそ錦戸と横山の絡みがより面白くなるわけです。

こうしてキャラの違う7人がそれぞれの持ち味を出しながらトークに参加するようになったことで、ツアー中のエピソードやその場のノリをうまく積み重ねてオチに向かう「団体芸」として面白さもアップ。そして結局、ツアーDVDに3時間以上にも及ぶ全会場・全日程のトーク集を特典としてつけるまでになっていったのだと思っています。

次のツアーはどうなる!? 期待が高まる今年12月からの五大ドームツアー

今年12月には「関ジャニ∞の元気が出るLIVE!!」が始まります。こちらは札幌を皮切りに、東京、名古屋、福岡、大阪の5か所のドームが会場。公演回数はこれまで3日間だった東京が今回から4日間になりました。

ただ、1日増えても油断できないと思ってしまうのがエイターの性(さが)。それでも関ジャニの魅力が広く知られ、喜びを分け合える人が増えるのは嬉しいことです。

最近関ジャニ∞に出会い、今度のライブにも参戦したいと思っている方は、そのあと深みにハマるという心の準備をどうぞお忘れなく!

会社員からテレビ番組やDVDなど映像関係の英日翻訳者を経てライターに。 ハーバルセラピスト、アロマセラピーアドバイザーの資格あり。子供の頃からお笑い好きで、当時読んだ「落語全集」は宝物。でも、なりたかったのは落語家ではなく小説家。今、こうして文章を書いて人に伝える仕事をしていることに喜びを感じてます。