皆さんは「ウラなんば」というエリアをご存じでしょうか?なんばグランド花月があることでも有名な、大阪の「ミナミ」と呼ばれるなんばから日本橋までの一帯のことで、その中心となるのが千日前です。
このエリアが「ウラなんば」と呼ばれるようになったのはここ2、3年。安くておいしいものを食べさせてくれる店が多く、大阪の活気ある飲食街として地元の人たちの注目を集めています。
「ウラなんば」今昔物語
そんな「ウラなんば」の中心と言われているのが千日前の「味園ビル」。かつてはキャバレーなども入っていたそうですが、今は地下がイベントホール、2Fには個性あふれるバーやスナックなどが並んでいます。まずは味園ビルの竹原さんに「ウラなんば」と呼ばれる前とその後の違いについて聞いてみました。
「キャバレーユニバースが閉店してからの数年は、夜10時ともなると人通りもほとんどなくなり、シーンとしてました。でも『ウラなんば』と言われるようになってからは、この辺を通る人の数も変わり、2Fの店に来るお客さんも増えましたよ。もちろん、前からお客さんは入ってたんですが、当時は個性的な人が多かったですね」
その2Fでバー「マンティコア」を経営し、バンド・赤犬のベーシストでもあるリシュウさんにも昨今の変化について伺いました。
「昔のこのフロアはちょっと近寄りがたい感じの場所で、お客さんもほとんどが常連さんでした。今は経営者が若返り、さまざまな店を出していますよ。東京・新宿のゴールデン街に似てるとよく言われますが、こちらは一度閉鎖になったことがあり、今残っている店で30年以上経営を続けているのは2件だけです。このごろは『映画』で知って来てくれる人もいます」
その『映画』とは、2月14日公開の『味園ユニバース』。関ジャニ∞の渋谷すばるさん初主演の映画で、作品には地下のイベントホールやマンティコアも登場。リシュウさんを始めとする赤犬のメンバーも「役者」として出演しています。
竹原さんはこの映画のタイトルを聞いたとき「最初はウソかと思ったし、アンダーグラウンド映画だと考えていた」そうですが、今となっては「感慨深い」そう。リシュウさんも初めは出演のオファーが信じられず、今も「すばる君のファンの子が店に来るということにピンと来てない」と話していました。