昔の自分のことは棚に上げておいて、子どもにはちゃんと勉強してほしいなと願ってしまうのが親の常……!?

となると、子どもを塾に入れたり、高い教材を買い与えたりする方向に走りがちですが、ここで紹介するのは直接的な勉強の方法ではありません。

自宅の中のとある場所を整えると、学力向上につながるという説を見つけたのです。その場所とは……、なんと寝室!

書籍『元気で賢い子を育てたいなら子どもがぐっすり眠れる部屋を作りなさい』(早稲田ハウス社長 金光容徳著/呼吸器専門医 宮崎雅樹監修)によると、ぐっすり眠れるお部屋は子どもの脳機能に好ましい影響をもたらすそうです。

どうしたらそんな寝室をつくれるのか、早速チェック。

「深睡眠」をとれる部屋にする

「ぐっすり」眠れば成長ホルモンがたくさん分泌され、脳の発達も促されるとしているのがこの本。睡眠の質の良さが、子どもの成績アップという形となって表れることも少なくないようです。

ここで疑問が一つ。「ぐっすり眠る」の「ぐっすり」って、どんな状態なのでしょうか?

金光さんが特に注目するのは、「深睡眠」という状態です。眠ってから4時間以内に訪れることが多く、この状態に入れば心身の疲労が8割方とれるそうですよ。

「深睡眠」を増やすよう、子どもがスムーズに眠りに入っていける環境を整えていきましょう。

観葉植物できれいな空気をつくる

質のいい睡眠をとるために重要、なのに見逃されがちなのが、「きれいな空気」だと言います。

眠っている間に何時間もホコリ混じりの空気を吸いこんでいては、体の芯からリラックスして眠ることはできません。アレルゲン(アレルギーのもと)を取り除き、クリーンな空気の中で眠りに入ることを、金光さんは重要視しています。

そこでオススメなのが、空気清浄機に頼らず、観葉植物を置くこと。特にポトスやドラセナといった「エコプラント」と呼ばれる観葉植物には、空気を清浄化する能力が備わっているそうです。

緑は見た目も癒し系ですから、寝室の一角に置いてみてはいかがでしょうか。

眠りに集中することで、集中力が回復する

先生の話を注意深く聞いたり、問題を解くための意志決定を下したりする時って、集中力を使いますよね。

金光さん曰く、「集中力は眠らないと回復しない」!

そのためにも、寝室は寝ることのみに集中できる場とするように、と述べています。

そして、寝不足の要因となるものは取り除くようにとアドバイスしているのですが……、困ったことに、本棚や勉強道具なども眠りを妨げる原因になってしまうそう。

勉強部屋と寝室を分けるのが理想だと言います、が、日本の住宅事情では厳しい話ですよね。

そこで、「本棚に布をかける」「机の上のものをボックスにしまう」などの対策もオススメされています。