手紙に綴られた、嵐の人気を押し上げる“片鱗”

さて、嵐に話を戻すと、手紙を書いた9月のタイミングでは、「今度、松潤が『花より男子』に出る」と書いています。そう、この後の10月から放送するドラマ『花より男子』が、嵐の人気をグッと押し上げることになるのです!

そうとも知らずに、「最近の嵐は『まごまご嵐』とか『Dの嵐』とか相変わらずだよ」と変わらないバラエティレギュラー番組のライナップにのん気に構える手紙の中の筆者。

この“花男”が好評で2年後にはドラマの続編が放送され、主題歌シングル『Love so sweet』の初回盤を初めて買い逃す(人気が出て買えなかった)、という挫折を味わうことも知らずに……! それこそ“ごく出”ならぬ、“花男出”が急増。嵐の人気が一気に高まったのは、“花男”のおかげと言っても過言ではないでしょう。

2005年、松潤はV6の岡田くんが主演の大ヒット映画『東京タワー Tokyo Tower』にも出演。振り返ると、『きみはペット』や『ごくせん』、『花より男子』など、嵐人気の火付け役となるのは松潤が多く、ドラマの効果ってすごいな、と感じます。

また、この年は相葉くんの『燕のいる駅』の他、『理由なき反抗』(ニノ)、『バクマツバンプー~幕末蛮風~』(大ちゃん)など、嵐メンバー主演の舞台が目白押しの1年でもありました。

そして、2005年は『サクラ咲ケ』発売の記念イベントを珍しく開催し、サプライズで嵐全員との握手会を実施! その後11月には“花男”の最初の主題歌『WISH』の握手会も実施されるという、2枚連続で握手会が行われた稀な時期でもあります。さらに年明けには、翔くん、大ちゃんそれぞれがソロコンサートを開催! ソロコンや握手会を実施できるほど、まだまだくすぶっていた、ということが伝わるのではないでしょうか?

10年前のアルバムやコンサートは?

10年前、2005年に発売された嵐のアルバムは『One』。5人が歌うスローテンポなラップの楽曲「Overture」から始まるちょい攻めな本作は、デビュー5周年を終え、アルバム5枚目にして初めてそれぞれのソロ曲が収録されました。収録シングルはなんと『サクラ咲ケ』のみ。

初回限定盤は、各メンバーのソロ曲のレコーディングの様子やインタビューを収録したメイキングDVD付き。……このDVDの存在もちょっと忘れていましたが、久しぶりに見てみると、それぞれのレコーディング風景にメンバーのコメントが入っている豪華仕様。

相葉くんのテンションの高いレコーディング風景に思わず笑ってしまう翔くんは、まだコメントがとっ散らかり気味。ニノのレコーディング風景にコメントを入れていた相葉くんは、「なんだかニノに会いたくなってきた、今何してんだろ?このあとメシいけないかな?」と相変わらず自由な発言。

大ちゃんは、「心は18才なので踊りたい。歌は納得いかないですよ、一生。嵐はリーダーだけど、一生まとめられることはないでしょうね。嵐はもっと一人一人を視聴者にわかってもらえるように頑張らなきゃいけないな、とは思います」など、この特典DVDで意外にも一番真剣に語っています。今の嵐のみんなが見た感想も聞いてみたいですね。