お正月の風物詩「箱根駅伝」、特に見るつもりはなくても、ついつい見てしまう人も多いのではないのでしょうか。
どうせ見るなら、もっと面白く。
2016年箱根駅伝の王道の見どころと裏の見どころを、駒澤大学在学時代に完全優勝・区間新記録も出したことがある2001年世界陸上エドモントン大会マラソン日本代表の西田隆維さんに聞いてみました。

2001年世界陸上エドモントン大会マラソン日本代表の西田隆維さん

優勝候補は青学大・駒大・東洋大

2016年優勝候補校は青山学院大学・駒澤大学・東洋大学の3つに絞られるかな。
この3校ならどこが優勝してもおかしくないね。
 

駒大・東洋大は1区から3区のでき。青学は神野選手の仕上がり具合がポイント。
それぞれの大学が持つ「強さと弱さ」が箱根駅伝という舞台でどう出るかが優勝の鍵。

例えば青山学院大学は神野選手の全日本大学駅伝以降の仕上がり具合がポイント。
2015年箱根駅伝の走りができれば、青山学院大学は有利だし、全日本大学駅伝(青学大は2位)のような走りだと不安材料にもなりかねない。

東洋大学に関しては、エースではない選手たちが育ってきていることが期待を持たせてくれる。
そして、全日本大学駅伝(東洋大は優勝)の勝ち方がとても良かったことが、箱根駅伝に向けていい流れになっている。

駒沢大学にはスーパーエースはいないけど、準エースが粒ぞろい。
そして新たに駒大OBにして元マラソン日本最高記録保持者でもある藤田敦さんがコーチとして加入し、今年の駒大がどう強くなったかということにも期待。
力は拮抗しているので、流れをどうつかむかが各大学とも重要。
 

基本的には箱根駅伝は1区・2区・3区で流れをつかむのが鉄則。
ただ、今は5区で大逆転があるということを、どの大学も警戒しているので、5区に切り札のない大学は1区から4区までのあいだに、どれだけ差をつけられるかということを考える。
でも、切り札を持っている大学も1区から4区が速いので差をつけられず、後手後手に回ってしまうパターンが多い。
じゃあ、神野選手がいる青山学院大学が有利かというと、全日本の走りを見る限りそうでもなく、現状ではわからない。

往路優勝校がそのまま総合優勝になることが多いので、往路の出来はとても重要。
そして、6区・7区でさらに流れを加速させることができるかどうかが総合優勝につながる。