キーワードトークで紐解く、人間ソ・イングク
この日は、ふたつの企画コーナーがあった。そのうちのひとつは、ソ・イングクの楽曲タイトルに掛けたキーワードトークだ。
まずは、出演作『主君の太陽』のオリジナル・サウンド・トラックに掛けたワード“恐れもせず知らずに”。怖がりかを問われたソ・イングクはためらいもせず、「芸能人の中で一番怖がりかも。突然何かされたり、お化けや蛾がダメ。蛾はホント……(苦笑)」と、かなりの“怖がり”であることを正直に告白。
そんなソ・イングクが一大決心し、“人生で最も勇気を持った瞬間”は、「初めて父親に歌手になると伝えたとき。その瞬間があったから、こうして今、みなさんと……。僕、ちょっとカッコイイですよね」と、茶目っ気を交えながらニヤリ。父親に対する恐怖心より、歌に対する情熱が勝ったことを明かし、「初めて勇気を出した、そのときのことを思い浮かべながらいつもみなさんに素敵な音楽を届けたいです」と、気持ちを新たにした。
出演作『ラブレイン』のサントラに掛けたワード“運命”では、出演作の中での“人生のドラマ”に『応答せよ1997』を挙げた。同作は、ソ・イングクにとって初主演作で、演技者としてソ・イングクを一気にスターダムに押し上げた大ヒット作だ。そんな思い出深い作品について「演技の領域が広がった作品」と、真面目に話す一方で、「顔が格好良くないと主演はできないと思っていたんです。僕は、“格好良く”はない。“セクシー”でしょ?(笑)」と、したり顔。
そして、劇中のセリフも披露し、シウォン(Apinkウンジ)の気持ちを確かめようと彼女の親友に告白されたことを明かし、「断ろうか?」とシウォンに尋ねる場面を何度もファンに向かってリピートし、ファンのハートを撃ち抜くソ・イングク。そうして甘いセリフを囁いたかと思えば、『王の顔』の光海のセリフ「アバママ~(お父様~)」で笑わせ、『君を覚えてる』では、「セリフ量が多すぎて、現場で僕の頭のすべてを使ってセリフを覚えたので今はひとつも覚えてない」と、ウマイ逃げ口上で会場を沸かせた。
そして、“人生の歌”には、迷いなくキム・ジョンミンの『スルプン オンヤクシク(悲しい口約束)』を挙げ、「この歌を聴き、ステージを見て歌手になろうと思ったんです」。ピアノで弾き語りを披露、会場も歌手ソ・イングクの思い出の曲に聴き入っていた。