「うちの子、野菜をさっぱり食べなくて…」というママのお悩みは、よく耳にします。
確かに小さいうちから野菜好きな子に育てれば、成長にも健康にも安心ですし、ママも苦労しないでしょう。離乳食の段階から、子どもを野菜好きにできればいいですよね。
そこで今回は、管理栄養士で離乳食アドバイザーの柿田江梨子さんに離乳食時期から子どもを野菜好きに育てるためのコツを教えていただきました。
離乳食の段階から子どもを野菜好きにするには?
離乳食の段階から子どもを野菜好きにさせるためには、どうすればいいのでしょうか? 離乳食づくりや与え方のコツについて柿田さんは次の4つを挙げます。
1.焦らず無理強いはしない
柿田江梨子さん(以下、柿田)「子どもの成長には個人差が大きく、本やネットの離乳食情報とご自身のお子さんの成長のスピードとは異なることも多いです。
あくまで目安とし、我が子の体の成長や食べ方、歯の生え方やお口の動かし方を観察し、個人差を認めたうえで離乳食を進めることが大切です。
野菜のお料理も食べなかったら“味が苦手なんだ”と決めつけず、固さやとろみを変えてみたり、ベビーフードに混ぜてみたりなどいろんなパターンで出してみることもいいですね」
2.旬のお野菜を使用する
柿田「旬の野菜は鮮度もよく、栄養価も高く、価格も安く、野菜などは水分量も増えて旨味や甘味を強く感じます。そして旬の野菜はその時期に私たちの体が必要としている栄養素が含まれています。
現在は1年中、スーパーに行けばだいたいの野菜が手に入りますが、旬の野菜を料理に取り入れるメリットは大きいです。美味しい旬の時期のお野菜でお料理することで食卓から季節を感じることもでき、食育にもつながりますね」
3.「共食」を意識する
柿田「共食とは、誰かと一緒に食べること。つまりお母さんやお父さん、またお友達や祖父母、地域の人など、自分以外の誰かと一緒に食べることを言います。
子どもの食べることが気になるあまり、お母さんは手が止まっていませんか? 子どもだけ食べさせて、自分は片付けや家事をしていませんか?
厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドにも9~11ヶ月離乳食後期の食べ方の目安に“『共食』を通じて食の楽しい体験を積み重ねる”とあります。子どもの食べ方や、食べるか食べないかが気になってじーっと見ていませんか?
ご自身に置き換えて見られるとどうでしょう。誰かにじーっと見られながらお食事をして食が進むでしょうか?
介助が必要な時期には『おいしいね』『モグモグ上手だね』などプラスの声かけをしながら、自分で食べたい意欲が出てきたらある程度は好きにさせてあげ、お母さんも笑顔で一緒に食べてあげてくださいね。
またお母さんたちからは、『お友達と食べているときは、なぜか食べているんだよね』『保育園なら食べているらしいのだけど』という声もあります。楽しい雰囲気で一緒に食べることは食欲も増し、食の楽しい体験につながるのです」