野菜を食べさせるコツは…親の演技にあり!?

実際、野菜を食べられるようになった子のエピソードを尋ねると…柿田さん自身のお子さんのお話をしてくれました!

柿田「野菜好きとまではいかないですが、難なく食べてくれるようになった事例があります。

うちの息子も例にもれず、一部の野菜が苦手です。7歳になった今もたまに顔をしかめたり、あからさまに後回しにしたりすることもあります。

うちの場合ですが、新しい食べ物や子どもにこれを食べてほしいなと思うときこそ、親の演技力が試されるんです。

子どもが初めてのお野菜に先入観を持って手が止まってしまわないように、親も一緒に同じお野菜の料理を食べて先に『おいしーい!!』と大げさに表現。『親の笑顔+「おいしい」』で、『食べてみようかな』という心が芽生えるようです。

どうしてもだめなときはその日は撤退します。そして一口でも食べたら大いに褒めることも大事です。

赤ちゃん時代でも、絵本や図鑑などで野菜に親しみを持ってもらう。

また言葉が理解でき会話できるようになってきたら、野菜が食卓にやってくるまでの背景を伝えたり、できるなら収穫体験を一緒にしたり、簡単なお手伝いをしてもらうことでお野菜に対する心のハードルを少しずつ下げるサポートができるのかなと思います。

うちの子は2歳でえんどうや枝豆の皮むきなどをしていましたよ」

柿田さんによると、もし今、我が子が「野菜嫌い」なママがいたら、その“嫌い”を無理になくそうとするのではなく、「今は苦手なんだな」と考え、好き嫌いはやんわりとらえるといいそうですよ。ぜひ実践してみましょう。

【取材協力】管理栄養士 離乳食アドバイザー 健康咀嚼指導士 柿田 江梨子さん
病院や社員向けの給食管理業務などを約10年経験する。成人向けの給食に長く携わることで、健康を損なわれる方やその食習慣に触れるとともに、自身の出産育児を経験する中で、幼少期からの食育の大切さを痛感し、保育園給食の献立作成や母子向けの食育活動を中心にフリーランス管理栄養士として活動中。(Instagram:@kakky.child_meal_time

<参照>
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
農林水産省「食育ってどんないいことがあるの?~エビデンス(根拠)に基づいてわかったこと~統合版」

ライター。美容、健康、グルメなど、今ドキ女性が気になる情報をお届けしています。素朴な疑問を調査したり、専門家に聞いたりして、分かりやすく読者に伝えるのがモットー。