イラスト・まつむらあきひろ 

ボディクリームの効果的な塗り方(腕)

ボディの場合、顔と一緒で、くるくる塗りだと有効成分が浸透しにくいので、キメに沿って横方向に塗りましょう。

イラスト・まつむらあきひろ 

ボディクリームの正しい塗り方(脚)

脚は縦方向にボディクリームを塗りがちですが、 やはり横方向に塗るのが正解。有効成分がより浸透しやすくなります。

クリームを塗るときは「塗擦」でなく「塗布」を

それでは、くるくる塗りはどのような場合に適しているのでしょう?

皮膚科で指導するクリームなどの塗り薬(外用薬)の塗り方は、「塗布」と「塗擦」の2種類あります。

塗布は、皮膚表面にやさしく伸ばすイメージ。一方、塗擦は皮膚に擦り込むイメージで、筋肉痛や腰痛などの皮膚内部の疾患がある場合にこの方法をすすめます。

スキンケアのクリームを塗る場合は基本的に塗布のほうに。皮膚のきめ(皮溝)に沿って横方向に塗ると成分の浸透率が最も高まり、より効果が得やすくなります。出典(『皮膚科専門医が見た!ざんねんなスキンケア47  細胞科学が教える効果アップの肌ケア法』)

くるくる塗りは、皮膚内部の疾患薬を擦り込むイメージ。「塗擦」の方ですね。

スキンケアは「塗布」。優しく横塗りするのが基本です。

巷にはイメージ先行の様々な美容法が溢れていますが、それがかえって肌トラブルの元になることもあります。

「毎日のスキンケアもできれば科学的根拠に基づいたものであってほしい」と安部先生は話します。

スキンケアの基本は化粧品の塗り方から。

肌のキメに沿った横塗りで保湿剤の“効き”を最大限にしてあげましょう。

【参考書籍 著者】安部正敏
医療法人社団廣仁会札幌皮膚科クリニック院長。群馬大学医学部卒、同大学院医学系研究科修了。医学博士。群馬大学医学部皮膚科、米国テキサス大学サウスウエスタンメディカルセンター細胞生物学を経て現職。東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学非常勤講師。日本臨床皮膚科医会常任理事。

美容ライター。美容誌の編集を経て、ビューティ&ヘルス、フード、ファッション、ナチュラルライフなどについて執筆。美容ブログ『SimpleBeauty』でもコスメ情報を更新中。WebメディアのほかHP、紙媒体も手掛けています。