これまでの私は、「この作品を、とにかくがんばろう」っていう思いだけで、目の前にある作品に臨んでいました。その先のことまで考えられなかったんです。

でも、『ウエスト・サイド・ストーリー』では、「この作品で終わりにしたくない」という思いがあって。この作品を観に来た方、一緒にお仕事をした方に、「次にまた違う作品でも、宮澤佐江と仕事をしたい」と思ってもらいたいって思っています。

それが2020年だけじゃなくて、今年以降も続いてほしいなと思っていて。

--作品が始まる前に、こういう思いを聞くことは、これまでなかったように思います。

そうだと思います。私も初めての感情です。この作品では、自分のなかのどこかに「意地」というものがあるんです。

なぜ、この感情が生まれたかといえば、『ウエスト・サイド・ストーリー』が「Season」ものだからかもしれません。

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