3:決めた食事のルールを守るべし
子どもの好き嫌いに悩むママは少なくありません。嫌いなものを克服する方法として、とけいじ先生は、子どもが苦手な味に好きな味を加えることを勧めています。
たとえば、ヨーグルトが苦手ならば、甘味のあるかぼちゃと合わせることで、酸味を和らげることができます。
また嫌いな食べ物でも、プラスの経験や情報が加わることで、対応できるようになるといいます。そのためには、「必ず一口は食べる」「おかわりは全種類に口をつけてから」といったルールを徹底し、味の経験をさせることが効果的だそうです。
——例えば苦味に甘味を組み合わせて出しても、一口で「いらない」と拒否されてしまったとします。その場合は、無理に「全部食べて」ということはせずに、ルールを決めて、その分を食べさせる方が良いでしょうか。「あと一口食べて」という言い方もNGになるでしょうか。
とけいじ:「『あと一口食べる』ということを教えること自体はとてもいいと思います。離乳期・幼児期は、完食することが目的ではなく、苦手なものも食べる気分ではないものも、もう少しがんばって味わってみるという姿勢を教えることが重要です。
ただ、『あと一口食べて』を何度も執拗に繰り返すことは、結局無理やり食べさせることに繋がってしまいます。
例えばルールで、『出された食事は一口ずつ口をつける』としたならば、一口食べたのに加えてもう一口無理に食べさせることは必要ありません。それでしたら、初めからルールを『出された食事は二口ずつ口をつける』に変える必要があります。
一度ルール化をしたならば、大人も子どももそのルールに則って進められるといいですね。」
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子どもが食べることを好きになってくれたら嬉しいですよね。
離乳期から幼児期は、味覚を育てる時期であると同時に、どれだけ楽しみながら食事ができたかで、食事に対してポジティブなイメージを持つことにつながるといいます。
とけいじ先生の著書『0~5歳 子どもの味覚の育て方』は、味覚の仕組みから、育てるメソッド、日々の役立つレシピ集など、親子でごはんを楽しむヒントが詰まった一冊。毎日の食卓から、たくさんの「おいしい!」を経験させてあげたいですね。