まずは家の中を徹底的にリスト化してみる
--なるほど! いそがしい日は、家事の量を減らすなど柔軟にスケジュールを組んで良いのですね。「家事ノート」を作る際におすすめのポイントなどはありますか?
三條「まずは【ログ】作りからはじめるのをおすすめしています。というのも、【スケジュール】を作るのには少し時間がかかるからです。
たとえばクレジットカードや銀行口座の情報をまとめたリスト、自宅にあるものの型番や商品名をまとめたリストなどは、手軽に作れて、すぐに効果を感じられると思います。
著書ではさまざまな【ログ】を紹介していますが、それにとどまらずオリジナルの【ログ】を作るととても便利だと思います。」
--オリジナルの【ログ】……。今までやったことのない人だとなかなか難しそうな気もします。
三條「オリジナルの【ログ】作りにはまず、『今、自分が困っていること』を書き出してみるのがおすすめですよ。
たとえば、乳児育児中のママなら離乳食の食材がいつから食べられるのかををその都度調べるのが面倒ではありませんか?
小学生のお子さんがいるママなら、毎年の運動会のお弁当作りを、準備からスケジュールまで考えてマニュアルにしてみてはどうでしょう。
このように日々の『困った!』を探して、何度も同じことを考えたり調べたりしないようにするのが【ログ】の役割です。」
--確かに困っていることの棚卸しをすることで、【ログ】作りも楽しんでできそうですし、日々の時短にもなりますね! しかし結局続かなかった、なんて時の対策などはありますか?
三條「そうですね、続かないということもあると思います。
そういうときは諦めるのではなく、まずノートに対しての「見直し」をしてみてください。たとえばノートがある場所、書くタイミング、絵が苦手なのにこだわりすぎていたり、時間が足りないのに完ぺきに書こうとしていたり……続かないのにはなにかしら理由があります。
ノートを書くのに使う道具を見直してみるのもいいですね。
うまく進まないときは、一度立ち止まってみてください。
実は私も、家事ノートが今の形になるまで3年かかりました! でも、つまずいたときに投げ出さなかったおかげで、今は毎日の家事がとてもスムーズで、時間に追われる感覚がなくなりましたよ。」
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「家事ノート」作りはゆっくりと根気を持ってやることが大切、と語る三條さん。
しかしこんつめて作業するのはなく、ダメな部分や続かない部分があったら、まずはそれを改善するために原因を追求してみよう! というのが三條流です。
本書には、「家事ノート」の活用法だけではなく、逃げ道を作りつつ楽しんで素早くお部屋を片付けられる方法など、日々忙しいママにとって目からウロコの家事術が満載です。
やってもやっても終わらない……そんな辛かった家事を卒業できちゃうかも知れませんね。