『STARS展:現代美術のスターたち—日本から世界へ』会場入り口
世界が認める現代アートのトップランナー6名の活動の軌跡を紹介する『STARS展:現代美術のスターたち—日本から世界へ』が、森美術館にて7月31日(金)に開幕。2021年1月3日(日)まで開催されている。
同展で紹介されるのは、草間彌生、李禹煥(リ・ウファン)、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司の6名。会場ではアーティストごとに展示空間を区切り、彼らが国際的に認められるようになった初期作品から最近作または新作などを展示。その活動の軌跡を振り返ることができる。
最初に登場する村上隆は、1990年代にマンガやアニメを起点とするキャラクター絵画やフィギュア彫刻を発表し、日本のオタク文化的な美学を西洋美術界で確立。初期作品である《Ko2ちゃん(プロジェクトKo2)》(1997年)から、東日本大震災への呼応として制作された巨大な鬼の彫刻作品と最新ビデオ作品、同展のために制作された約20メートルの巨大絵画2点などが紹介される。
村上隆《Ko2ちゃん(プロジェクトKo2)》1997年 ©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
村上隆《阿像》《吽像》2014年 ©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
村上隆《ヒロポン》1997年 《マイ・ロンサム・カウボーイ》1998年 ©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
続く展示室では、韓国出身の李禹煥(リ・ウファン)を紹介。1956年に来日し、60年代後半より本格的な作家・評論活動を開始した李は、ものや素材そのものを提示する「もの派」の流れをくみ、もの相互の関係性に意識を向けた制作を行ってきた。
ここでは「もの派」の思想を象徴する《関係項》(1969/2020)や、絵画シリーズ「対話」の新作などを見ることができる。
李禹煥《関係項》1969/2020年
李禹煥《対話》2020年
李禹煥《関係項—不協和音》 2004/2020年
関連記事