中高一貫校の台頭により受験人数が大幅に増えた中学受験生。

かくいう我が家も公立中高一貫校を目指して塾に通い始めました。しかし、紆余曲折を経て、現在は私立を目指すようになったのです。

そこで、我が家の実体験をもとに、知ってそうで知らない中学受験の真実を解説していきます。

高校から受験はもう古い?

東京都内では4人に1人が中学受験をするという噂を聞きながらも、当初は「まぁ、普通に地元の公立中学へ行くのかな」と思っていました。それは私たち夫婦が、ともに公立出身だったから。

しかし「現在は、よい公立高校に入りたいなら、中高一貫校を狙ったほうが効率的」という話を聞いてから、心がザワザワ…。そんな矢先、娘のほうから中学受験をしたいという思いを告げられました。

ちょうど小学4年生の3学期が始まる頃。すでに同級生は塾通いだったので、ちょっと出遅れた感じは否めません。

塾はどこに行けばいいの?

国公立を目指すのか、難関私立を目指すのか、単に学力を上げる為なのか、塾に行くのにはさまざまな理由があります。

私立は学費がかかるので、都立の中高一貫校を目指してもらいたいという目標はありましたが、「そのためには、まず学力を向上させないと」というのが率直な思いでした。

周囲でよいと聞いていたのは、電車で2駅行ったところにある進学塾でした。しかし、そこは月謝がかなり高く、最寄り駅にある塾から選ぼうと考えました。

塾は大きく集団と個別に分けられます。集団塾は昔ながらのクラス授業で、個別は塾へ行って行う家庭教師のような感じです。

さっそく実際に娘とともに見学に行き、個別指導の塾に決めました。

勝気で競争意識が高い子は集団のほうがよいのでしょうが、内気な子には個別のほうがあっていると思います。しかし、個別の場合は、先生との相性がよくないと、成績が上がらないという一面もあります。

月謝は、予想していたより掛かりました。

夏季、冬季、春季の講習。それに対応するテキスト。場合によってはタブレット。定期的に行われる模試。あと6年生になると授業時間自体が増えます。

我が家の場合、ざっと予想の倍くらい掛かりました。

勘違いしていた偏差値

筆者は高校からしか受験をしていないので、偏差値50といえば、中学生全体のちょうど真ん中くらいの成績という認識でした。

しかし中学入試の偏差値は、小学生全体から割り出したものではなく、受験をする小学生のうち模試を受けた生徒から割り出したものだったのです。ですから、学校では上位だったとしても、偏差値40前後しかなかったのです。

とはいえ、偏差値は模試を受ける母集団で左右されるので、最難関志向の塾主催の模試と中堅校志向の塾主催の模試とでは出てくる偏差値も変わります。

また模試の内容は、難関校を受ける生徒用に作られているので、大人でも解けないような難問が出題されていたりしますが、1~2問多く解けるだけでも偏差値は跳ね上がるので、模試の偏差値に一喜一憂しないことが大切です。

塾に入る時期は2月がよい

塾の1年は、2月から始まります。それは都内の受験日が2月1日~3日に集中するからです。そのため、遅くとも1月中に、行きたい塾を決定しておくのがオススメです。

この時期は各塾とも無料体験などのキャンペーンがあるので、それを利用するのがよいと思います。

これは筆者の場合ですが、2月からは小学校4年までで理解できていなかった部分の学習を行い、次に5年生のもの、そして5年生のうちに6年生で習う範囲までを学習していきました。

授業は週2回で国語と算数、春季・夏季・冬季講習で社会と理科を重点的に習います。

子どもたちは、授業のない日も自習室で学ぶことができます。やはり自宅にいると気が散って勉強できないので、この自習室のシステムは有効だと思います。