カバー動画の投稿について
自身でもカバー動画を投稿しており、配信ライブ『TikTok Sessions vol.1〜#夏の歌うまスペシャル〜』でカバーされた尊敬しているアーティストのひとり、ACE COLLECTIONの「ねぇ」についても話を聞いた。
「ACE COLLECTIONは、バンドからではなくてヴォーカル・たつや◎さんの弾き語りしている動画から知ったんです。僕はバンドでなく弾き語りをこれからもやっていきたいって想いが強いんですけど、カバー曲は僕の声を生かせるような歌とフォロワーさんのリクエストで決めています。
あとは、『ねぇ』のカバーもそうですけど、自分が好きな音楽をカバーすることがほとんどですね。カバー曲もだけど、これからはオリジナルを届けたい想い強くなってきてます。
TikTokをはじめてからオリジナル曲も増えました。軽音部だった頃は、ONE OK ROCKの『Re:make』、『完全感覚Dreamer』などをカバーしていました」
バンドではなく弾き語りにこだわる理由
軽音部出身でバンド活動もできそうな佇まいの彼が、なぜ弾き語りを原点として活動しているのか最初は疑問だった。しかし、そこには確かな理由があった。憧れのシンガーソングライター、清水翔太の存在だ。
「もともと大人しい性格で、ゲームをしたりインドアに過ごしていました。でも、幼少の頃は運動もしないといけないなって思って、野球部に入っていたんです。プロ野球選手を目指していた時期もあったんですけど、怪我をしてしまって。
そんな中で清水翔太さんがテレビで歌ってるのを見て衝撃を受けました。それで自分も音楽の道に進もうと思いました。翔太さんの周りに流されない自分の世界観を持っているところに憧れて、自分もそういうふうになりたいなって思います。
そこからは翔太さんのジャンルがR&Bなので、クリス・ブラウンや洋楽も聞きました。カントリーだと、テイラー・スウィフトとか。軽音部ではギターボーカルをやっていたのでバンドだとRADWIMPSもよく聴いてました」
コロナ禍で感じた思い
そんな彼がはじめてリリースした楽曲『ぎゅっと。』は、サブスクチャートでもヒットを見せた。同曲が受け入れられた背景として、この自粛期間に温かく寄り添うような声、そして歌詞が多くの人の共感を呼んだ、あるいは救いになったことが理由に挙げられそうだ。彼自身は自粛期間中、どのように音楽と向き合っていたのか。
「『ぎゅっと。』は温かい歌だけど、どこか切なさを感じるサウンドにしました。自粛期間中、当たり前が当たり前じゃなくなった時に、会いたくても会えない人がいる今の状況をストレートに歌にしたくなりました。たくさんの人の気持ちに寄り添えるよう、歌詞のわかりやすさは意識しています」
伝えたいのは歌の素晴らしさ
もさを 。は同じく若手シンガーとして頭角を現すTikTok発のシンガーソングライター・suiとのコラボ動画も投稿している。まさに令和時代のシンガーが、このようにどんどんネットで才能を開花させている。
SNSを通じて、可能性はどこまでも広がっていく時代。そして自由に自身の歌を届けられることができるのだ。互いにメディアに顔出しはしておらず、謎に包まれているが、もさを。は精力的にオリジナル曲も制作している。今後のビジョンについても話を聞いた。
「Twitterでフォロワーさんに募集をして今のアイコンが誕生したんですけど、コミュニケーションが取れて、交友が広がるのはSNSの魅力だと思いますね。とにかく自分は投稿を通して歌の素晴らしさを伝えたいですし、たくさんの人に歌を聞いてほしいです。
聴き手は一人ひとりが違う想いで聴くと思うので、感性のまま赴くまま僕の歌を感じて楽しんでほしいです。清水翔太さんのようなアーティストに憧れているので、自分もいつかは日本武道館に立ちたいっていう思いはあります」