舞台「HELI-X」
フォトギャラリー【写真2枚】舞台『HELI-X』主演の玉城裕規&菊池修司が心境を語る
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少年社中の毛利亘宏が脚本を手がけ、Innocent Sphereの西森英行が脚色・演出を務める舞台「HELI-X」。ビジュアル公開からわずか1ヶ月で、演劇ファンを中心に早くも話題となっている新プロジェクトが、2020年12月の開幕に向けて遂に動き出しました。

今回は主演である玉城裕規さんと菊池修司さんが、新プロジェクトへと挑む今の心境を明かしてくれました。

舞台「HELI-X」

─舞台「HELI-X」は、毛利亘宏さんと西森英行さんが「キャリアの全てを注ぎ込む」と宣言した壮大なSFファンタジー。

一足早く脚本を読ませていただいたのですが、近い将来、全ての人間は遺伝子操作によって性別を自由に選択する権利が与えられ、さらに特殊能力を発揮できるようになるという責めた世界観が非常に衝撃的でした。

今作の出演が決まった時はどんな心境でしたか?

玉城「楽しみでしたね。まだ内容がしっかり決まる前だったのですが、毛利さんと西森さんがタッグを組む新しい作品の第一弾と聞いていましたので、選ばれた時は嬉しかったです。とにかく最初の一歩を大事に取り組みたいと思いました。」

菊池「僕は一度毛利さんと西森さんとご一緒させていただいていましたので、今回もお誘いいただいたことが本当に光栄です。まだまだ新人の部類でありながら記念すべき第一弾の作品に出演させていただけるなんてすごくありがたいと感じたと共に、プレッシャーもあります。

でも、やらせて頂くからにはこの作品を盛り立てていこうという意気込みを強く感じています。」

 

─様々な過去を背負った謎おおき人物たちが、思いを交錯させ、時空を超える超大作。そんな毛利さんの脚本を読んだ感想は?

玉城「『難っ!』ですね(笑)。日常ではない世界ですので、絶対1人では描けない世界観だと感じました。みんなで一丸となって挑む新たな挑戦ですね!」

菊池「僕はこんなに分厚い台本を見るのも初めてで、読み終えた後はハリー・ポッターを読んだ後のような気持ちになりましたね。」

玉城「あはは、なるほどね。」

菊池「魔法を使うシーンはありませんが、いろんな事柄が詰まった素敵な物語を初めて読んだ後に感じる心地よい達成感がありましたね。もう充実感がすごくて一旦コーヒーでも飲もうかなってくらいの(笑)。

世界観自体は、今までになく壮大で、これを演じることができると思ったらワクワクしましたね!」

 

─そんなワクワクが詰まった物語。お二人の役柄を紹介してもらえますか?

玉城「僕が演じる『ゼロ』は、復讐を果たすために遺伝子操作を受け、女性から男性に性別を転換した元暗殺者。タイムリープという特殊能力を持っています。最初にこの役を知ったときは驚きました。まずいくつもの設定が重なっていること、これまで演じてきたどの役とも違っていること。

だから、自分の中でその設定をどう消化してそう表現できるのかというのが挑戦だと思いました。」

菊池「僕の演じる『アガタ』は、性別の転換も特殊能力も嫌う人物で、自分なりの正義感を貫くというこの物語の中では異色の存在です。

性別は元から男、特殊な能力もないので一番シンプルな設定ではありますが、その分、うちに秘めた思いが強く、さらにゼロを始め、周りの人たちによって心情が変化していくという人物なので、僕自身、それをどう表現していくかが今から楽しみです。」

 

─お二人とも難しい役柄ですよね。特に元女性を演じる玉城さんはどのように役作りが気になります。

玉城「まずは、一旦、忘れようと思いました(笑)。元女性という想像していなかった役柄でしたので、元女性という設定を母体として持っておきつつ、あまり考え過ぎないように、まずはいつも通り、フラットな気持ちでやろうと。

あまりガッツリ固め過ぎて稽古場に持ち込んでしまうと、周りと噛み合わなかったり一人芝居になってしまう恐れがあるので、アウトプットの時はあまり考え過ぎないことを心がけているんです。」

菊池「僕は、自分自身を正義感の強い男とまでは言えませんが、実はアガタに似て曲がったことが嫌いというか猪突猛進なところがあって、共感する部分も大きいので、役作りに関しては特に準備をすることもありませんでした。

ただ、アガタはゼロの感情や想いを受け取りながら成長していくので、今は僕自身がアガタ以上にゼロへの思いを膨らませているような気がします。」

 

─苦労していることは?

玉城「僕は常日頃から、生のお芝居を見せるにあたって、人間味やリアルを大事にしたいと思っているんです。

だから、今回のこの非現実的でかなり責めこんだ世界観を、どうお客さんに響くように伝えていけるかというのが、大きなチャレンジだと感じています。まずは、丁寧に演じていこうと心がけています。」

菊池「そうですね〜。この複雑な世界の中で真っ直ぐに突き進むのは唯一アガタだけなんです。僕はそこを表現していくだけですね。」

 

─見所の一つに、お二人でのシーンがあります。初共演と聞きましたが、今の心境は?

玉城「共演はありませんけど、同じ作品の別チームはあります。「熱海殺人事件」という全然違う作品なので、今回の作品とはかけ離れていますけど、菊池さんの稽古を見ていて、役者としての熱量がすごいと感じていました。」

菊池「そうなんです。同じ作品なのでお互いの演技は近いところで見ていたんですよ。玉城さんは僕の目指す役者像そのもの。僕が目指しているのは、『この役はこの役者しかいない』と思わせる役者になることで、それはつまり自分にしかない魅力をしっかり持っている存在です。

玉城さんは玉城さんにしか出せない魅力をたくさん持っていらっしゃいますし、玉城さんの進んできた道は僕の理想で、僕も同じ道をいかせてくださいって言いたいんですけど。

でも一緒にお仕事させていただいている今となっては『着いてこないで』って言われちゃうだろうなとも思ってます(笑)」

玉城「いやいや、僕の道じゃない、もっと素敵な道がいっぱいあるからね」

菊池「あ、やっぱり断られましたね(笑)。でも、役者として刺激をたくさんもらってますし、この機会にいろんなことを盗みに盗みまくるぞって気持ちが大きいです!」

玉城「僕も同じ気持ちですよ。それは年上だろうが、年下だろうが同じで、お互いに刺激しあって、盗みあって(笑)」

 

─では、楽しみの方が強い?

玉城「はい。1体1のシーンって、この2人にしかできない複雑な空気感が生まれる場面だと思うので、確実に見どころの一つだと思います。間合いの取り方、セリフの吐き出し方、全てにおいて。

それは楽しみですよね。菊池さんはしっかりしているので、僕はもう甘えるだけですけど(笑)」

菊池「えっ!?」

玉城「いや、僕、元々そういう人なんですけど、今回は心置きなく甘えられると思ってますよ?」

菊池「えっと、でも、僕もどちらかというと甘えたがりなんです。お互いに甘えたがりだとどうなることか…」

玉城「じゃあ、西岡德馬さんに甘えようか!」

菊池「德馬さんの背中に2人で乗っかろう!!」

玉城「生き霊のように(笑)」

 

─早速、意気投合ですね(笑)。本作では、ベテラン俳優さんと若手の役者さんが同じステージで演技をするというのも魅力の一つですね。

菊池「そう思っています。德馬さんは子供の頃からテレビなどで活躍を拝見している方なので、今回舞台でご一緒していただけるのはすごく光栄だなと思いますね。」

玉城「今回のキャストはとてもバランスがいいんですよね。久世星佳さんもベテランの役者さんで以前もご一緒させていただいたことがあるのですが、とても物腰の柔らかい方で愛情深くて、甘えたくなる方で(笑)」

 

─最後に意気込みをどうぞ!

菊池「『HELI-X』はまだ未知数のブラックホールみたいな作品だと僕は思います。未知数って不安でもあり、ワクワクでもあると思うんです。

僕らと一緒に飛び込んでいただいて、皆さんと一緒に長年愛される作品にしていきたいなと思っています。楽しみに待っていてくださいね!」

玉城「新シリーズの第一歩を、僕らと一緒に踏み出しませんか? 色々と新しい世界を皆様にお届けしたいと思っていますので、楽しみにしていただけたらと思います。一緒にワクワクしましょう!」

 

【公演情報】

舞台「HELI-X」

【日程・会場】

東京:12月3日(木)〜12月9日(水)紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

大阪:12月12日(土)〜12月13日(日)大阪メルパルクホール

【出演者】

玉城裕規・菊池修司 / 宇野結也・輝馬・後藤大・立道梨緒奈・松田昇大・塩田康平・星元

裕月・笠原紳司・服部武雄・北村海 / 久世星佳 / 西岡德馬 他

チケットはぴあサイトにてキャスト先行受付中!!