観客全員を巻き込む空気をつくりたい

金子大地(左) 佐藤B作(右) 撮影:源賀津己

── 金子さんは今春の『ヘンリー八世』で初舞台を踏まれたばかり。いかがでしたか?

金子 舞台というものが全くわからなかったので怖かったのですが、いざやってみたらものすごく楽しくて。自分をさらけ出す快感のようなものがあって、これからも舞台に立ちたいと思ったんです。今回はまた全然違う現代劇なので、1から始めるような感覚で、たくさんのことを吸収したいですね。

佐藤 舞台って、日によって雰囲気がガラッと変わって、同じセリフを言っても反応がある時とない時があったりする。その日集まったお客さんの雰囲気の中で、どう芝居を成立させるか、ということを考えてやっていく楽しみがありますよね。

若い時は寝ている客がいると本当に腹が立ったけれど、最近は「劇場に来てるから寝られるんだね」「じゃあ起こさずにやろう」っていう優しい気持ちになって(笑)。

金子 すごいですね! 僕だったら寝ている人がいたら「起きて! 観て観て!!」となってしまいます(笑)。

── 2020年はコロナ禍に覆われた年となりました。おふたりは自粛期間はどのように過ごされましたか?

佐藤 毎日つまらなくて、正直、死んじゃおうかな、なんていう変な気持ちになったこともありました。でも、お酒が良い友達になってくれましたね。かみさんは文句を言うけれど(笑)お酒は黙って付き合ってくれますから。

金子 僕も自粛期間中はなんだか孤独で、あれこれ考えてしまって。来年はもっと明るい年になればいいなと、心から願っています。

佐藤 そうだよね。少しずつでも状況が良くなって、早くお客さん全員が何も心配せず劇場に来られるようになってほしい。劇場が満員になっている情景って、やっぱり良いですから。ぐっと密になって全員で劇場が揺れるくらいの活気が戻ってほしいですね。

── 2021年に送る、空気シリーズの集大成。期待が高まります。

金子 『ザ・空気』だけに、皆さんを巻き込むくらいの空気作りをして、その日によって違うお客さん全員を、舞台の世界にお連れしたいです。

エンタテインメントはお客さんあってのものですし、お客さんにとっても望んでいるものだと思うので、キャストもスタッフも一緒に1ヶ月間かけて作り上げるこの舞台を、なんとか無事に皆さんに観ていただきたいです。

佐藤 内容はシビアでも、観終わったお客さんが「楽しかった」「明日から元気に生きていけそう」と、前に歩き出せるような芝居が作れたらいいですね。“空気シリーズ”はファンが多いですから、ver.1、ver.2の座組に負けないよう、シリーズの“アンカー”として、良いゴールを決めたい。頑張ろうな!

金子 はい!

ヘアメイク:吉田太郎 スタイリスト:九(Yolken)

公演情報

二兎社公演44『ザ・空気 ver.3 そして彼は去った・・・』

作・演出:永井愛
出演:佐藤B作 / 和田正人 / 韓英恵 / 金子大地 / 神野三鈴

2021年1月8日(金) ~2021年1月31日(日)
会場:東京芸術劇場 シアターイースト
東京公演終了後、2021年2月4日(木)~3月7日(日)埼玉・愛知・兵庫・滋賀・福岡・岩手・山形に巡回

公演の最新情報は二兎社公式サイトをご確認ください


ぴあアプリではさらにインタビュー写真を掲載中

※続きはぴあアプリでお読みください

 舞踊・演劇ライター。現代劇、伝統芸能、バレエ・ダンス、ミュージカル、オペラなどを取材・執筆している。第10回日本ダンス評論賞第一席。年間観劇数250本以上。ブログ

「ぴあWEB」更新情報が受け取れます