2.食べるときに肉や根菜などが完全に温まりきっていない

野上「お鍋で具材を煮ているとき、その具材の周りの液体は沸点に達してグラグラいっているものの、具材自体の中心温度がまだそこまで温まっていないということ、ありますよね。

例えば、厚みがあって、直前まで冷蔵庫に入れてあったもの、特にお肉や厚めに切った根菜、お豆腐などは、グラグラ沸騰してから数分煮て、具材の中心までしっかり温めておくと安心です」

3.お粥を作ったら、加熱ムラが出た

野上「スープジャーのレシピでよく紹介されているのが、白粥。生米と熱湯だけで、1人分のお粥が本当に手軽に作れます。作り方もシンプルで、次のように作ります。

  1. お米大さじ2と熱湯をスープジャー入れ、フタを閉めずに5分置く。(300mlの場合)
  2. スープジャーの湯を捨て(しっかり湯切りしなくてOK)、再度熱湯を注いですぐにフタをする。

(1)の工程は、スープジャー本体の予熱とお米の下ゆでを兼ねています。手順通り予熱もして、アツアツの状態でフタをしたのに加熱ムラが出たけど、なぜ?というご質問をよくいただきます。

実は、(2)の湯切りの際に、生米がスープジャーの本体に貼りつくことがあり、貼りついたままだと、湯がお米全体に回らないため、加熱ムラの原因になるのです。対策としては、フタをする前に一度ぐるっと軽くお箸で全体をかき混ぜて、お米の貼りつきをとり、それからすぐにフタをすれば失敗を防げます」

4.お粥やショートパスタが水分を吸い過ぎてパンパンに!

野上「意外と多いのが、お粥のお米やショートパスタが、フタを開けたら水分を吸い過ぎてパンパンになっちゃった!という失敗。

レシピを見ると、例えばお粥の場合、300mlサイズのスープジャーなら、生米が大さじ2の分量なのですが、少な過ぎでは?と不安になる方もいて、多めに入れてしまうのが原因のことがあります。

なぜなら、乾燥したものを水で戻した場合の戻り率は、お米は約2倍、スパゲティなら2.5倍、ビーフンやうどんなら3倍で、予想を超えて戻ることがあるためです。レシピを信じてもらえるといいかなと思います」

5.火が通り過ぎて具材がクタクタに!

野上「思った以上に火が通り過ぎて、食べるときに具材がクタクタになっちゃった…というお声も聞きます。300mlのスープジャーの保温効力は6時間後でも55度以上。ということは、保温中にものすごくとろ火で煮ているのと同じだと思ってください。

そのおかげで、すぐには火が通らない大根やにんじんなども、トロトロになります。そして豆腐やお肉も味がシミシミになるわけです」

6.本体の破損やパッキンの不具合が!

野上「スープジャーを予熱した際に、本体外側が熱いのであれば真空断熱構造が保たれておらず、故障している可能性があります。

また、フタについているパッキンがずれていたり、汚れがたまっていたりすると、中身をつめてフタを締めた後でも、しっかり密閉できなくて熱が逃げるのはもちろん、汁漏れのリスクもあります。

パッキンは消耗品で、パーツのみで販売されています。1年を目安に交換すると安心ですね」