撮影:稲澤 朝博

台湾のグオ・チェンディ監督が、感銘を受けた岡本かの子の短編小説集をベースに、年越しのマレーシア、日本、台湾の3組の男女が織り成す不器用な恋愛の行方を描いたラブストーリー『越年 Lovers』。

大晦日の山形が舞台の日本編に出演し、故郷の山形で、同じ山形出身の橋本マナミと山形弁での恋模様を味わい深く体現した峯田和伸を直撃!

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  • 『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ
  • 『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ
  • 『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ
  • 『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ
  • 『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ

撮影に入る前のプライベートの出来事から撮影の裏話、仕事のスタンス、大好きな映画や音楽の話までたっぷり聞いちゃいました。

『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ

インタビューは思いがけない告白から始まった

幼馴染みの太郎から「恋人の碧(橋本マナミ)から別れることになった」という報せをもらった寛一は、その電話をきっかけに大晦日の故郷・山形に久しぶりに帰ってくる。

ところが、太郎は不在。代わりに思いがけない形で、初恋の相手だった碧と数十年ぶりに再会することになるが……。

そんな数十年越しの恋を見つめた『越年 Lovers』の日本編で、主人公の寛一を等身大で演じた峯田和伸。そのインタビューは思いがけない告白から始まった。

――今回のオファーを最初に聞いたときはどう思われました?

地元の山形に出向き、そこで撮影するということを僕はいままで経験したことがなかったので、山形出身の役者同士が山形弁のセリフを喋る設定にまずは惹かれました。

台湾の監督が撮るということにも興味がありましたね。それで「ぜひやりたい」と言って参加させていただきました。

――台本を読まれた印象は?

自分の中に100個ぐらい人格があるとしたら、僕が今回演じた寛一はその中にいた奴だったんです。

そういう奴じゃなかったらたぶん「ごめんなさい」って言ったと思うんですけど、自分の中にもあるキャラクターだったのでやれるな~と思いましたね。

――高校時代の初恋の女性に何十年ぶりかで会って、お互いに相手の気持ちを何となく知りながらどちらも告白しない、そのじれったい感じが可愛いなと思いました(笑)。

撮影に入る3年前にちょうど地元の同窓会がありまして。

僕、いままで一度も同窓会に行ったことがなかったんですよ。でも、40歳を記念して企画されたその同窓会に行かなかったら、たぶん一生行かないだろうなと思ったので初めて参加したんですね。

そしたら出席率もけっこうよくて、僕が小学校1年生から中学校3年生まで9年間、ずっと好きだった女性も来ていたんです。

――片想いだったんですか?

1回も想いを伝えたことはないです。その彼女が、同じテーブルの対面の席に座っていたんです。

でも、ほかの人とは「久しぶりだね」と言ったり、「峯田、テレビで見てるよ」「ドラマ、見てるよ」とか言われたりして、けっこう喋ったんですけど、彼女とはひと言も喋れなかったんです。

もう大人なんだから、普通は「あっ、どうもどうも」っていう感じで打ち解けられるじゃないですか? でも、行けねえんだな~、俺と思いましたね。

――彼女も話しかけてこなかったんですか?

向こうもこなかったです。目も合わなかった。気配はもちろん感じていただろうし、いや、話しかけられるタイミングは絶対にあったと思うんですよ。

けど、行けなかった。だから、まだ行けねえんだな~、俺と思って。それで東京に帰って台本を読んでいたときに、あっ、あるわ、未だにこの行けねえ感じは俺にもあるわと思ったんです。

『越年 Lovers』1月15日(金)公開 ©2019映画「越年」パートナーズ

撮影裏話:山形弁での自然なお芝居

――そのリアルな体験も役に活きているんでしょうね。橋本マナミさん演じる碧との距離感も絶妙でしたが、橋本さんとは今回が初対面?

そうです。現場で初めてお会いして「よろしくお願いします」と言ったんですけど、もう最高でした(笑)。

――会う前のイメージと印象は違いましたか?

橋本さんも山形出身の方ですけど、“愛人キャラ”で知られている人だから、お会いする前は都会にすごく染まった、ちょっとスレたところもある人なのかな~という勝手なイメージを持っていたんです。

でも、実際の彼女は本当に素朴で優しい、裏表のない人で。うわ~この人とだったら気持ちよくお芝居ができるな~と思ってすごく安心したんですけど、実際、どのシーンもお芝居に集中してストレスなくできました。

――橋本さんとも山形弁での自然なお芝居ですね。

そうですね。でも、彼女は高校から東京に来ていたので山形弁を忘れているところがあって。

台本は標準語で書いてあるから読み合わせのときに山形弁に変換しながらリハーサルをしたんですけど、「峯田さん、このセリフって山形弁でどう言うんでしたっけ?」って聞かれることもあったので、教えてあげながらやっていました。

――この映画の山形弁は、映画用に多少分かりやすくしてあるんですか?

いや、けっこうネイティブ寄りです。訛りはけっこう強めだと思います。

――映画の最初の方に出てくる恩師の先生は地元の方ですよね?

そうなんですよ。役者じゃないんですよ(笑)。けっこうそういう人が何人か映っているんですけど、あの先生、セリフをけっこう与えられちゃって本番はガチガチでした(笑)。

でも、最高でしたね、役者が演じているのではなく、実際に笠智衆のような佇まいをした人ですから最強ですよ。役者は負けちゃいます。

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