●「初めてなんです」と率直に。良い仲間ができることも

小嶋「どのくらい関われば良いか分からない場合には、『初めてなんです』とやんわり主張して、何をすれば良いか、どこまでやれば良いかのアドバイスをもらうと良いかと思います。

私は上の子が小学4年生、下の子が小学1年生のとき、下の子の選出でPTA役員になってしまいました(笑)。

引っ越してきたばかりで地域のこともよく分かっていない中でしたが、『この機会に学校のことも、地域のことも色々と知っちゃおう!』と前向きにとらえました。

結局は文化厚生部の部長になってしまったのですが、引っ越してきたばっかりなのと、新1年生の親であるということで、他のメンバーの方々の精神的なサポートをたくさんいただき、楽しく1年を終えることができました。

今ではメンバーの3分の1くらいが呑み会メンバーとなっています」

交通事故と犯罪についての予防策も忘れずに

ところで、小嶋さん自身、お子さんが小学校入学前には、もっと別のことに不安を感じていたようです。

小嶋「私は、我が子が交通事故と犯罪に関わるのではないかということがとても心配でした。犯罪とは、犯罪に巻き込まれることと、加害者になることの両方。そしていじめは犯罪だと考えています。

その心配は今でも変わりません。私自身の専門分野であるからということもあるかもしれません。

子どもを行ってらっしゃいと見送って、交通事故に遭ってしまうといった悲惨な出来事は、まれではありますが、実際に起きているわけです。犯罪も同様です。

小学生になり、行動範囲が広がると、交通事故や犯罪に巻き込まれる確率も上がります。命を落とすようなことは、親として受け入れられないことです。

交通事故と犯罪に関しては、予防策を教えることができても、それを上回るものであれば防ぎようがありません。ですから、日々交通事故と犯罪のことは、子どもたちに予防策も含め、対話し続けています」

コロナの影響で大変! 心構えは?

今後も、コロナの影響で臨時休校など、イレギュラーな対応をしなければならないこともあるかもしれません。ママとしてはどのような心構えでいればいいでしょうか。

小嶋「育児は、イレギュラーな出来事の連続。親は翻弄される毎日です。さらにコロナによる影響で様々な対応を迫られています。正直言えば、大変に苦しいです。

昨年の休校期間も、午前中は、私自身が家で子どもたちに勉強を教える『ママ学校』タイム、午後は私の仕事をする『テレワーク』タイムと、本当に大変で、目が回るような毎日でした。

最近でも、休みになると、下の子が『ママ学校やろうよー』と言ってくれます。疲れているし、面倒ですが、笑顔で言われると『しょうがないねー、2コマだけやろうか!』なんてことに。

大人と子どもの時間感覚や刺激に対する感受性は同じではありません。大人にとっては少しの刺激でも、子どもたちはその少しから想像もつかないほどたくさんのことを吸収します。ですので、少しの工夫をすれば、子どもたちが大いに喜んでくれたりします。

臨時休校や外出自粛などイレギュラーな出来事で落ち込んだりすることもありますが、『そうきたかー!』と、子どもと一緒に工夫しながら楽しめると良いのかもと思います。

時間も生活もギリギリで苦しい日々ですが、笑い飛ばせる心の余裕を、ほんの少し、特に子どもの前では、持つだけで良いのかなと思います」