カフェバル:絶品の焼き菓子「ガトーバスク」は必食!

昼バル終了後は、「カフェバル」。

飲み物といっしょに、バスクチーズケーキや生ケーキや焼き菓子も頼める。くどいようだが、隣りはメゾン・ダーニ。「食べたいお菓子があればなんなりと(笑)」

シェフパティシエの戸谷尚弘さんの十八番、バスク地方の伝統的な焼き菓子「ガトーバスク」(500円)を頼まない手はない。

黒サクランボのジャムが詰まったガトーバスク

黒サクランボのジャムを詰めてあるので、甘みと酸味の一体感を味わえる。フランス産バターの香りが鼻孔をくすぐる。

夜バル:「肉グルメ×ワイン」で、バスクの夜を楽しもう

夜のとばりが下りてきたら「夜バル」に変身。

この店に来たら「チャコリ」(900円)も頼みたい。チャコリはバスク地方の土着品種のブドウで造られた白ワイン。チャコリをオーダーするとエスカンシアをしてくれる。

ワインを高いところから注ぎ、空気にふれさせることでワインの香りがひらき、酸味がまろやかになるといわれている。

バスク地方ではパフォーマンスとしてエスカンシアをしている店もあるようだが、見ているだけで楽しくなってくる。

料理は定番の「北海道産水たこ マッシュポテト」(1200円)をオーダー。

北海道産水たこ マッシュポテトとチャコリ

「スペインのバルに『タコのガルシア風』という料理があります。それをアレンジしました」

タコとマッシュポテトの組み合わせは初体験。なめらかな食感のタコとマッシュポテトを食べながら、チャコリを口に流す。愉快この上ない。

メインディッシュには、大好きな羊をお願いした。

「ニュージーランド産スプリングラム 背肉のグリル アショアドヴォー」(2860円)。

ニュージーランド産スプリングラム 背肉のグリル アショワドヴォー

いまが旬のそら豆とグリーンピースのグリーンが目にまぶしい。これをバスクの唐辛子を使ったソースを付けて食べる。

ナイフとフォークがあったが、骨付き肉はかじることにしている。肉は骨のまわりが一番うまい。宮﨑シェフが丁寧にグリルしてくれた骨付き肉を賞味するなら、かじるのが一番。

ワインはバスク語で狼を意味する「オチョア」(1400円)をすすめられた。

夜バルもデザートで〆たい。バスクチーズケーキも焼き菓子もメゾン・ダーニから頼める。え、くどい? 失礼しました。

カフェバルでオーダーできるお菓子(一部)。手前がガトーバスク

朝バル、昼バル、カフェバル、夜バル。ひとつのバルに4つの顔がある。個人的には、夜バルをきちんと体験したい。

あなたはどのバルを選ぶ?

バスクバルHIKIXOU(ヒキショウ)
住所/東京都港区白金1-11-15
電話/03-5420-1929
営業/8:00〜16:00(LO15:30)、17:00〜22:30(LO21:30)
定休日/火曜

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。