そこでライブに行けない大勢のファンは、必然的にライブDVDを買い求めることになる。回を重ねるごとに初動売り上げを伸ばし、今や総売り上げ枚数が600万枚を超えた嵐のライブDVD。
調査結果を見ると、オリジナルアルバムを引っ提げた通常ツアーとしては初のドーム公演である『Time』('07年)が予想通りの強さで1位に。不動の人気曲『Oh Yeah!』『Love so sweet』 『We can make it!』などを擁したアルバム『Time』の充実した楽曲群を思えば自然な結果と言えよう。
2位には初の東京ドーム公演、4位には10周年の記念ライブ、とファンにとってメモリアル要素の強い大規模公演が並ぶ中、3位と5位にやや古めの『いざッ、Now』('04年)、『How’s it going?』('03年)が食い込んでいることも見逃せない。前者に収録の大野のソロ『TOP SECRET』に代表されるような、脂の乗り始めた各メンバーの表現スキルは一見の価値あり。また特典映像の見応え、マルチアングルの導入など小技の利いた造りも、この2作品の人気におそらく関係している。
ちなみに世間的にはブレイク直前であった『One』ツアー('05年)、『ARASHIC』ツアー('06年)も、いまだにメンバーさえ特別視するほど斬新でクオリティが高くファンの間でも語り草となっているライブツアーだが、残念ながらDVD化されていない。
嵐人気の起爆剤はテレビだが、真骨頂はやはりライブ!
いずれにせよドラマ、バラエティの導火線を辿って、最終的にファンが行き着く嵐の真骨頂はライブにある。この点が従来のアイドルグループの成功パターンとは少し異なるように思う。テレビは最大の起爆剤ではあるが、音楽ソフトが売れない時代の救世主とはなりえない。ドラマで満足してしまうライトなファンがいくら多くいても、そのドラマが映画化された際の興行収入を助けるほかは、特段の経済効果を生みにくい。
「嵐のライブはすごいらしい」といった評判が評判を呼び、DVDが動きCDが動き、また新たなファンの渇望感を呼び起こす。渇望感こそが購買意欲に繋がる。ライブのクオリティーに根ざしたこの連鎖が、嵐の現在の人気を継続させているのだ。“会いに行けるアイドル”が横行する昨今だが、簡単に会えるようでは人気は長く続かない。
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