'03年から'07年に至るまで、着々と石を積み上げていった
代表作を数多く持つ松本、二宮の両者に共通して、“ハマった作品”上位に'03年、'05年、'07年の作品がせめぎ合っているところが面白い。嵐人気の導火線に火が点いた第一のブレイクが'03年頃、とどめとなった第二のブレイクが'07年頃と仮定すると、'03年から'07年に至るまでの重要な期間にこのふたりが着々と石を積み上げ、ファン層を広げていったさまが見えてくる。そのことは二宮主演映画『青の炎』が2位にランクインいることからも分かりやすい。映画はドラマと違い、観客が自ら能動的に動かないと鑑賞されないものだ。'03年にこの作品でハマったという人々は、とはいえ、興味を持って映画館に赴く・あるいはレンタルDVDに手を伸ばす程度にはすでにジャニーズファンだった層ではないだろうか。本当にたまたま観たドラマでハマった、というブレイク以降の視聴者と比べると、’03年当時はファンの質が確実に異なっていたものと考えられる。
“二宮にハマったドラマ”第1位の「流星の絆」も含め、'08年を境に、目に見えて“嵐のメンバーが主演であること”に特化したドラマや映画の制作が目立つようになった。
が、いずれにせよ松本、二宮のふたりがその演技の才能によって、最初に嵐のブレイクを引き寄せたことは間違いない。
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