「負の感情は全て音楽にしてパソコンに保存します」

撮影:鬼澤礼門

――暢のように人に嘘をつかれたり嫌なことをされたりした時、犬飼さんならどうしますか?

嫌なことをされた相手によって出方を変えるかもしれません。例えば、インターネット上で他人や仲の良くない人に嫌なことを言われても何もしない。逆に親しい相手だったら素直に気持ちを伝えて解決の方向に持っていく。仕事関係の人だったら今後の関係性を考慮してスルーしてしまうかもしれないという感じですね。

――どんな相手に対しても暢みたいに「復讐してやろう!」と思うことはないんですね。

ないですね。よく漫画や映画で言うじゃないですか、「復讐からは憎しみしか生まない。負の連鎖だ」みたいな。そういう考えを持っていますね。

――犬飼さん、普段ブルーになることはありますか?

些細なことで結構ブルーになりますよ。最近だと自分の馴染みの景色が変わってしまったことに対してブルーになりましたね。建物やお店…あったはずのものが無くなっていたり、何も無かったところに新しい何かができていたりすると、マジか……って。自分のテリトリーであればあるほど凹みます。

――例えば、ご自身の地元とか?

そうですそうです。地元に帰った時に、ここが無くなっちゃったんだ……とか。

――そんなブルーになった時、どうやって気持ちを切り替えるのでしょうか。

僕、高校でバンドを組んでいて、ミュージシャンになろうと思って上京したんです。そしたら、なぜか今「田川暢」になっているんですけど……(笑)。

――(笑)。

今でも趣味で音楽をつくっているので、負の感情とかは全部音楽にしてパソコンに保存しています。

――その音楽が世に出されることは……?

今後どうなるか分からないですけど、『サレタガワのブルー』の主題歌は狙っていました(笑)。ダメでしたけどね(笑)。