「柳楽くんは“すごい”の一言に尽きる」(大泉)
柳楽の役づくりやタップダンスなどのストイックさに、大泉は「すごいの一言に尽きる」と感嘆した。
「もし僕がたけしさんを演じるとしたら、モノマネに走っちゃうと思います。僕、モノマネが好きだしモノマネができちゃうから、『バカヤロー、コノヤロー』ってついついモノマネしちゃいそうで(笑)。
だけど、柳楽くんはモノマネじゃないと思って役づくりをした。しかもモノマネじゃないのにモノマネの人よりたけしさんっぽいんですよ。すごいなと思いましたね」(大泉)
それに対し「モノマネできるのは一つの才能じゃないですか? できちゃうのがすごい」と大泉のモノマネに食いつく柳楽。
そこに「モノマネじゃダメなのよ!」とツッコミを入れる大泉。まるで劇中の“師弟関係”を見ているようだ。
「モノマネだったら映画として、あそこまで完成されていなかったよ。出来上がった映像のツービートの漫才を見た時は本当にビックリしちゃって。前々から柳楽くんはすごい人だなと思ったけど、今回の技術には脱帽しました」(大泉)
「僕が求めていたのはモノマネではなく、自然とたけしさんが板についていることだったので、大泉さんにそう言っていただけて救われます。すごく大変だったから乗り越えた甲斐がありました。
僕自身、タケシを演じる上でいっぱいいっぱいになって周りが見えなくなっていた部分があったのですが、大泉さんは寒さとか過酷な現場でも笑える瞬間をつくってくれて。僕ができていなかったことを自然とやってみせる大泉さんをすごく尊敬しています」(柳楽)
特に劇団ひとりと大泉の言葉の応酬に「レベルが高い!」と思わず絶賛する柳楽。『青天の霹靂』から二度目となる気心の知れた間柄なだけに“罵り合って”笑いを生んでいたそう。
「劇団ひとりも僕にとっては放っておけない男で、ついつい話しかけたくなるんですよ。それで、お互いがお互いを罵り合っているだけなのに、勝手に笑いが生まれちゃいましたね(笑)」(大泉)
柳楽は柔らかく微笑みながら頷き、「本当に笑っちゃうんですよ」と口にした。