「稽古場での古川さんはものすごく勇敢」(谷)「もう飛び込んでいくしかないな、という感じです」(古川)

撮影/川野結李歌

――古川さんは、谷さんの翻訳台本の言葉にどんな感触を得ていますか?

古川 そうですね、言葉に対していろんな感情が出て来ています。とても残酷なものでもあり、愛しいものでもあり、素晴らしいものでもあり……みたいな。

この言葉の裏側にはいろんな感情が渦巻いていて、この台詞になっている。その感情を言葉にして伝えなきゃいけない難しさを今、すごく感じていて。言葉の可能性は無限だな、とも思います。

稽古場での古川さんはものすごく勇敢で、本当に素晴らしいですよ。

今回ちょっと複雑なことも入っていて、ラップを踏みながらフェンシングをしろ、みたいな無茶なシーンがあるんですけど(笑)。そんなのやったことがある人、日本ではいないと思うんですけど、よし、やってみよう!と失敗を恐れずに、創意工夫を凝らして、前のめりにトライしていくさまは非常に素晴らしいです。

古川 もう飛び込んでいくしかないな、という感じです。自分でイメージしてやったものが180度違っていたり(笑)、谷さんの話を聞いて、そういう発想なんだ! 全然予想しなかった~みたいな部分もあったりしたので。本当に飛び込んで、どんどんバカな質問もして(笑)、そうするうちに一歩前進する瞬間みたいなものが……。

たとえば、有線のマイクを使ってラップしながら殺陣をする、なんてシーンも、「それは絶対に無理、コードがついているのに回れないです」って最初は言っていたんです。

でも実際にやってみたら、あ、こうすれば回れるね!って解決法が見つかって。自分にとっては大きな壁がいろいろとありますけど、それを一段一段上っていく過程がすごく楽しいですし、テンションが上がります。

――稽古場での谷さんの演出、その人となりについてもどんな風に感じていらっしゃるか、教えてください。

古川 完璧な人だなと。とても頭のキレる人だと思いますし、つねに面白いことを探しているんだろうなと。ご自身の中である程度のイメージを持ちながらも、それをギリギリまで教えてくれないS(エス)さもあり(笑)。

フフフフ。

古川 今回、ものすごく印象的なセットになっていて、最初に見た時に「マジか!」と思ったくらいで。この特殊なセットだからこそ見せられる演出を感じた時には、あ〜なるほどな!と。この変化で時代の流れを表現するんだ!とか、表現方法という点では驚きばかりですね。すべてが新鮮です。