親はどうサポートすればいい?
歌崎「ママ・パパが行うのは、情報提供とコピー係くらいでいいです。まず初めに、受験するのは親ではなく、子どもであることを肝に銘じてください。親が手を出し過ぎて、子どもは「やらされロボット」になっているケースが非常に多いのです。
これでは、何に取り組めば良いのかが自分ではわからず、常に指示がなければ動けないので、うまくいくはずがありません」
1.学校見学に連れて行く
歌崎「志望校を決定する際には、学校に関する情報提供と実際の学校を見に連れて行ってあげてください。学校公開日や文化祭のときもよいですが、生徒の普段の姿、通学時や部活などを見られると一番良いです。
子どもが『自分も通いたい』とイメージが湧けば、合格に向かって頑張ることができます」
2.過去問の準備をする
歌崎「親は過去問を入手し、コピーするくらいで充分です。他は自主的に取り組むように親は手出しし過ぎないのが正解。自分で自分の成長に責任を持たせましょう。
それが後にも活きる受験を経験することの意義でもあると思います。
仮に大人から見て合格がむずかしそうに見えても、親や塾の判断であきらめさせたりすることは絶対にしないでください。それさえしなければ、見守り姿勢で大丈夫です」
親へのメッセージ
最後に、これから小学6年生に上がる受験生を持つ親にメッセージをいただきました。
歌崎「親が頑張らなければ、中学受験は成功しない、などということはありません。学び方が整えば、問題解決につながる取り組みに集中できるようになり、学習効率が飛躍的に上がるので、親のサポートは最小限で十分になります。
ですから、ぜひ縛り付けずに自由を尊重してあげてください」
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親も子どもも、緊張の一年になると思われますが、親があまりにも「頑張らねば」と力む必要はないようです。ぜひ子どもの本心に耳を傾けて、受験合格をサポートしましょう。
【取材協力】歌崎 雅弘さん
株式会社STORY MAKER 代表取締役社長、株式会社いま-みらい塾 代表取締役社長
高校3年8月で偏差値40の状態から京都大学を志し、半年で偏差値80まで上げて、京都大学農学部に合格。この経験に基づいて構築した「自伸学習法」を伝えて、3ヶ月で卒業する塾である学び方学習オンラインスクール「STORY MAKER」を運営。またクイズ学習アプリ「はやべん」や、オンライン上で学び合いを実現させるSNS「Manabi-i」などの学習アプリも開発し学びのDXにも取り組んでいる。