監督の想いに応えたいという気持ちで受けた

撮影/杉映貴子

――今回、声優を務められているのは名だたる方たちが並んでいらっしゃいます。プレッシャーなどはありましたか?

プレッシャーしかなかったですね。あんな錚々たる声優陣に囲まれて、真ん中に立つってすごくプレッシャー。やりたくないって思いました(笑)。

お話をいただいたときは本当に自分で良いの? 足引っ張らない? と思いましたし。最初、マネージャーさんから聞いたときに「自信がないです」という話をしたら、一度監督さんと話してみる?ということになったんです。

――荒木監督と直接お話をされたんですね。

監督とプロデューサーさんとお話しました。「自分でいいんですか?」という話をさせてもらって、そのときにすごく熱く話していただいたんです。それで自分が求められていることを感じて。

この仕事をしていて一番嬉しいことって求められることなんですよね。監督から「志尊くんじゃなきゃダメなんだ」って言っていただけたのは嬉しかったですし、その気持ちに応えたいな、と思いました。

これまで、マネージャーさん経由で聞くことはありましたが、面と向かってここまで熱望されたのって初めてかもしれないです。

――収録などで実際にほかの声優の方とは会われましたか?

会ってないんです。初めて会ったのは完成披露試写会のときですね。作品中はずっとひとりでしたよ。他の声も入っていない状態で。広い部屋の真ん中に立って……本当に自分との戦いみたいな感じでしたね。

ただ、監督や音響監督さんがすごく丁寧に演出をつけてくれていたので、孤独は感じなかったですね。