「子供がゲームやYouTubeに夢中で、まったく言うことを聞かない!」
このようなお悩みは、幼児期から小学生までの子育て家庭にはよくあること。こんなとき、どんな声かけをしていますか?
無理やりゲームや動画をやめさせても生産性がなく、子どものやる気をかえって削いでしまうということは、多くのママ・パパが経験しているのではないでしょうか。
子どもが夢中になっているモノを否定せず、なんとかうまく必要なことへの行動に向かわせられたらいいですよね。
そこで今回は、子どもがゲームをすることや動画を閲覧すること自体を否定せず、うまく宿題などに向かわせる一言を、子育てアドバイザー2名に伺いました。
いくら言ってもゲームをやめない…どんな声かけをしたらいい?
まずは、東京都議会議員で、子育てアドバイザーとしても活躍する入江のぶこさんに伺いました。
男の子2人を女手一つで育て上げ、二人とも東大に入学させています。
入江のぶこさん(以下、入江)「ゲームに熱中している子には、まず寄り添う声がけをすることが大切だと思います。
『どんなゲームをしているの?どこまで進んだの?お母さん(お父さん)にも教えて』などと親が温かい言葉で話しかけることで、子どもたちのゲームをする手が一瞬止まるはずです。
そうしたら、ゲームについての会話をしてから、『さあ、今日のお勉強(宿題)をやってしまおうね。それがちゃんと終わったら、安心してゲームができるね』などと話してあげてください。
子ども自身も、勉強などをしないでゲームをしていることには、多少後ろめたい気持ちがあると思います。ですので、宿題などを終わらせれば、もっと自由にゲームができる、親に褒められるということを理解させてください。
そうすると、子どもが自らゲームをする時間をコントロールできるようになっていきます」
続いて、10年以上の保育経験を持つ保育士で、現在はベビーシッターや子育てアドバイザーとして活躍する田崎愛香さんに伺いました。
田崎愛香さん(以下、田崎)「『何時までゲームする?』と聞いて、子ども本人に終わりの時間を決めてもらいます。これによって、責任が伴い、自分で決めたことは守らないとという使命感が芽生えます。
人間の心理として、他人に勝手に決められたり、指示されたりすることは嫌うものですが、自分で決めたことは守らないといけないと感じる場合が多いとされています。
また、『今日のスケジュール、一緒に立てようよ』と、その日のタイムスケジュールを本人の意思を尊重して立てることで、勉強や必要なことの時間を確保でき、ゲーム感覚で過ごすこともできます。
これは“一緒に”がポイントです。『○○しなよ」などの言い放つだけの言動よりも、一緒に行う意思を示し、実際に一緒に時間を共有することでやらない・できないことができるようになる場合があります。
一人では、めんどくさい、やりたくない、できないなどのマイナス面が勝るものも、二人以上であればそれらは軽減されることが多く、気持ちも前向きになれることも多いですよ」