食パンは「アサマ」がおすすめ

【パン デ フィロゾフ】焼き色さえもおいしそうな「アサマ」

「食パンは、『アサマ(690円)』を食べてほしいです。長野と群馬のさとのそらという地粉をメインに使っています」

ずっしりで、もっちりとした食感に仕上げているという。

「このパンの特徴を味わっていただくためにも、まずはそのまま食べてください。やや厚目の、6等分に切って食べるのが好きです(笑)」

トーストで食べるなら表面をこんがり焼くとおいしいそうだ。

「味がしっかりついているので、バターをぬるなら少量で十分。サンドイッチにするならハムとレタスをはさんでください」

フランス産オーガニックワインを使った「ルヴィニロンルージュ」

【パン デ フィロゾフ】ナッツやフルーツも入っているので食感も香りも豊か

どっしりとした重そうなパンを榎本シェフが運んできた。

「『ルヴィニロンルージュ(2980円、ハーフ1500円、1/4は750円)』です。ワインの造り手という意味の『ルヴィニロンルージュパンで、フランス産オーガニックワインを使っています」

その赤ワインで仕込んだ天然酵母の生地にヘーゼルナッツ、大粒のレーズン、イチジク、クルミが入っている。

「そのまま食べたり、ブリア・サヴァランのような軽目のチーズと合わせるとおいしいと思います。フォアグラを使ったソースにも合います」

最後に、ユニークな形のパンを紹介する。

リンゴの天然酵母を用いた「ポミエ」

【パン デ フィロゾフ】リンゴの木をイメージした「ポミエ」

「リンゴの木という意味の『ポミエ(680円)』です。葉っぱを模したタグが付いています」

リンゴの天然酵母を用いたこのパンには、煮込んだドライアップル、フレッシュの生姜、クルミ、白ワイン、少量のグラニュー糖を使用。そのまま食べるのがベストだが、もうひとつおすすめの食べ方を教えてもらった。

「ブルーチーズと合わせてください。リンゴと生姜を使ったこのパンは、ブルーチーズとの相性がいいんです」

パンがサクサクで、リンゴが入っているせいか噛みごたえがある。そのリンゴはラ・フランスのような味わいだった。そのまま賞味したが、次回はブルーチーズとの相性を確認したい。

榎本シェフが焼いたパンも楽しめるビストロ『ドゥ フイユ』

【ドゥ フイユ】『ドゥ フイユ』オーナーの榎本さん(左)と、高橋優太シェフ

2022年1月、『フィロゾフ』から徒歩数分の場所に、ビストロ『ドゥ フイユ』をオープンさせた。

「おいしい料理も酒も好きだったことから自分が通いたいレストランを作りました」

高橋優太シェフの料理やワインと一緒に、榎本シェフが『ドゥ フイユ』のためだけに焼いたパンも食べさせてくれる。

今年の2月、パン好きの友人と伺ったら料理にもパンにも大満足。『フィロゾフ』のパン好きなら、足を運ぶ価値がある。

【パン デ フィロゾフ】連日パン好きが列をなす『パン デ フィロゾフ』

【パン デ フィロゾフ】

住所:東京都新宿区東五軒町1-8
TEL:03-6874-5808
営業時間:10時〜19時 ※完売時は閉じることも 定休日:月曜(祝日は営業)

※パン取り置きは不可

【ドゥ フイユ】『ドゥ フイユ』には厨房前のカウンターと、テーブル席がある

【ドゥ フイユ】

住所:東京都新宿区横寺町1-1 B1
TEL:03-6682-1846
営業時間:17時〜23時(LO22時)定休日:月曜 ※臨時休業あり ※電話予約可

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。