今日からできる! マイナス思考を抜け出す方法
マイナス思考の対策には、「マイナス思考に陥ってしまったあとにうまく立て直す」方法と「そもそもマイナス思考に陥らないようにする」方法があります。
これからご紹介する方法は習慣にすることが大切なので、ぜひ今日から試してみてください。
1:認知を変える
私たちの気持ちや行動は、そのときに頭に浮かんだ「考え」(認知)に影響されます。
マイナス思考から、より現実的でバランスのとれた考え(バランス思考)に切り替えるには、次のアプローチ方法があります。
2:理由と根拠にもとづいて考える
そのように考える理由(根拠)と反対の根拠(反証)を考えてみます。「きっと~だろう」は「想像」にすぎません。最良のシナリオvs最悪のシナリオを想像してみて、より現実的なシナリオを考えてもよいでしょう。
根拠と反証を 「しかし……」でつなぎ、適応思考(バランス思考)を考えてみるのもひとつの方法です。
3:「認知のかたより」に注目する
私たちはしばしば、「認知のかたより(認知のアンバランス)」と呼ばれる、非機能的な考え方のパターンに陥ることがあります。マイナス思考になりがちな人は、とくにこの傾向が強いようです。
認知のかたよりを正すには、以下の例のような考え方になっていないか気づくことが重要です。認知のかたよりを認識して、なるべく前向きな思考をしていきましょう。
- 感情的に決めつけてしまう
- いいことよりも、ささいなネガティブなことの方に注意がいってしまう
- 白黒つけないと気がすまない
- 非効率なまで完璧を求める
4:視点を変えてみる
マイナス思考に陥りそうなとき、一呼吸置いて冷静になり、次の例のように自分に問いかけてみましょう。
- 家族や友人が同じような考えをしていたら、どのようにアドバイスするだろう?
- ほかの人(○○さん)なら、別の見方をしないだろうか?
- 自分ではどうしようもないことなのに自分を責めていないか?
- なんのためにこれをやるのだろう?
認知を変えるだけで、なにか出来事があっても考えの整理がつきます。気分も改善されて対応策(これからのプラン)を考えることに役立つでしょう。
参考:『うつ病の認知療法』(ベックA.T.・ラッシュA.J.・ショウーB.F.・エメリィーG.(共著)坂野雄二(監訳)神村栄一・清水里美・前田基成(共訳):岩崎学術出版社)