もう一つの理由はマルチタスクが苦手ということ。
「そして、このように声かけをしてはいけないもうひとつの理由は、男の子は何か作業をしている最中に声をかけられるのが、とても苦手だからです。
女性はマルチタスクがあたり前の世界で生きています。ご飯をつくりながら、洗い物をする。お兄ちゃんの宿題を見ながら、赤ちゃんにおっぱいをあげる。もちろんその間に話しかけられても大丈夫です。話をしながら、作業を続けることができるのは、女の人の特徴です。
ですからつい、男性にも、そして息子さんにも同じことを求めてしまうのですが、男性はマルチタスクが得意ではありません。
それでは、男の子が何かをしているときに、どんなふうに声をかけ、励ましたらいいのでしょう。
「私の答えは、“声はかけない”です。とにかく終わるまで待ちます。相手が何かいってきて初めて、それに答えます。そんなときには“がんばってたね”。など、『ママはあなたを見ていたよ』ということがわかる言葉を伝えるといいでしょう」
「ダメ!」は一番言ってはいけない言葉
スーパーで走り回る、図書館で騒ぐ、いきなり道で走り出す。気がつくと1日に何回も「ダメ!」と言っていませんか。
「この言葉はなるべく使わないほうがいいのです。もちろん車道にいきなり飛び出すなどの危険な行動や、お友だちを傷つけるような行動をしたときには、使うこともあるでしょう。
しかし、そうでないときにも、私たちは頻繁に男の子に“ダメ”といい続けています。そして子どものやる気や好奇心の芽を、無意識のうちに摘んでいるのです。
“本当にダメなこと”にも、“本当はダメではないこと”にも、同じように『ダメ!』といっていると、子どもはやる気をなくします。せっかくの『何かをしたい“という意欲を、親が潰しているのです」
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