どれくらい年金を受け取れるのか調べてみよう

では、どれくらいの資金を準備したらよいのでしょうか。

まず、一つの目安として老齢年金額がどれくらいなのか知ることから始めます。

年金の正式な受給額は「厚生年金か国民年金か」「何歳から年金を受給するか」「年金保険料の納付月数」などさまざまな要素を元にして算出されるため、年金受給開始までわかりません。

とくに40代頃までは、まだまだ働き方が変化する年齢ですので、細かく受給額を算出しても、受給する年齢までに変化する可能性もあります。

そのため、50歳未満までは平均受給額から確認してみて、50歳になったらねんきん定期便で年金見込み額を確認することです。(50歳以上からねんきん定期便に年金見込額が記載されるようになります)

平均額はいくら?

厚生労働省が発表したデータによると、年金の平均受給額は、国民年金が月額約56,000円で、厚生年金は月額約146,000円です。

ただし、国民年金の受給額は納付月数で算出され、20歳から60歳までの40年間すべて保険料を納めていれば、年金受給額は最大で月額65,000円(年間781,700円/令和5年度)となります。

厚生年金の受給額は、収入と納付月数で算出されます。同じ納付月数でも収入が多い方が受給額は多くなります。

50歳以上は「ねんきん定期便」で確認

50歳になると、ねんきん定期便にはおおよその年金見込額が記載されるようになります。

ねんきん定期便はとても便利なサービスで、年に1度自分の誕生日月に送られてきます。

今すぐに知りたいときには、「ねんきんネット」にパソコンやスマホからアクセスして、将来受け取る年金の受給見込額を試算することができます。

「ねんきんネット」を利用するためには「ねんきんネット」に登録する必要があり、マイナポータルから登録する方法と、ねんきんユーザーIDの取得で登録する方法があります。

マイナポータルはマイナンバーカード、ユーザーID取得は基礎年金番号、そしてそれぞれメールアドレスが必要です。

公的年金シミュレーターで確認

厚生労働省が試験運用を実施している「公的年金シミュレーター」では、今後の働き方や暮らし方で将来の年金額が算出できるようになっています。(令和5年3月現在)

将来、働き方が変わる可能性がある方や、老齢年金の受給開始年齢を変更して算出をしてみたい方にとって、とても便利なツールになっています。