『PEAK TIME』#8より ⒸSLL Joongang Co., Ltd & Studio Slam & AZING all rights reserved

韓国発のオーディション番組が日本でも同時放送され、再び熱い注目を集めている。

韓国発のサバイバル・オーディションといえばI.O.IをはじめWanna One、IZ*ONE、X1を輩出した『Produce 101』シリーズが知られているが、2019年には日本でも『PRODUCE 101 JAPAN』が放送スタート。SEASON1ではJO1が、その2年後のSEASON2からはINIがデビューし、グローバルに活躍している。

昨年、『WA DA DA』でデビューしたKep1erも2021年に放送されたオーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』から誕生したガールズ・グループ。この番組は韓国、中国、日本で事前オーディションを実施し、K・C・Jグループに分けられた練習生たちがミッションをこなしながらサバイバルしていくというものだった。そこから誕生したKep1erには中国出身のシャオティン、日本出身のヒカルとマシロらが選ばれ、国際色豊かなメンバーであることも彼女たちの特徴の一つになっている。グローバル時代にふさわしいK-POPグループを誕生させるという目標を掲げた、新しい形式のオーディション番組だったと言える。

今、韓国で放送中のオーディション番組はそれぞれの特色とコンセプトがはっきりとしたものが多く、その中でも現在、注目度が高いのは、『Girls Planet 999:少女祭典』のボーイズ版として誕生した『BOYS PLANET』。この番組にはPENTAGONのリーダーであり、韓国でもトップクラスのヒットメーカーに数えられるフイことイ・フェテクが練習生として参加していることでも話題に。2月2日より放送がスタートした同番組は、韓国をはじめ日本、中国、タイ、ベトナム、アメリカ、カナダなど多数の国と地域から参加者が集い、前回よりさらにグローバルなオーディションになった。

その一方で、チームメイトとの意思疎通に苦労したり、マイペース過ぎるメンバーに翻弄されたりと、文化の違いに戸惑う練習生も多く見られ、そんな彼らが文化や言葉の壁を乗り越え、デビューを目指して切磋琢磨していく姿は感動必至。リアルにサバイバルが懸かったランキング発表は涙なしでは見られない、人間ドラマが繰り広げられている。

『BOYSPLANET』#8より

98人の練習生たちが参加してスタートした『BOYS PLANET』は、デュアルポジションバトル(3月23日放送)を終えて、2回目の生存者発表会を経て28名までに絞られた。4月3日現在、3回目のミッションとして、5つのチームに分かれて新曲対決を繰り広げる『アーティストバトル』が展開中だ。オーディションの投票はアプリを使って1日1回、日本からも参加できる。デビューできるのはたったの9人。最後まで生き残るのは一体誰なのか。自分の推しを見つけて、最後まで応援しよう。

同じく、現在日本でも放送中のオーディションで、参加資格が「デビューしたことがあること」という一風変わったルールでスタートした『PEAK TIME』は、一度はデビューしたもののいまだ認知度が低いアイドルたちが再起を懸けてバトルするという番組。デビューしたばかりの新人から中堅、さらには活動休止中のグループまでが参加し、彼らの努力と実力が広く知られるきっかけになっている。

参加者は元のグループ名を隠し、計24組のグループがパフォーマンスで競い合う。『PEAK TIME』という名前は今が彼らのピークであるという意味もあるが、0時から24時まで1組1時間ごとに名前を与えられていることにも由来。また、8名の審査員の上にある“PEAK TIME”の8文字が赤く、もしくは青く灯る時、勝敗が決するという仕掛けもユニークだ。

審査員も超豪華! 『PEAK TIME』 ⒸSLL Joongang Co., Ltd & Studio Slam & AZING all rights reserved

参加者の中にはメンバー全員がアルバイトをしながら活動を続けているというグループもあり、そんな苦労にも関わらず披露したパフォーマンスの素晴らしさに、審査員も絶賛の嵐だった。訳あってソロで参加することになったメンバーの中には、誰もが知るB.A.Pのムン・ジョンオプもいて、視聴者だけでなく審査員たちをも驚かせた。

「デビューはしたけど、誰も僕たちのグループ名を知らない」と再起に懸ける想いは誰よりも切実なだけに、彼らが見せるステージは切ない輝きに満ちている。そして、それだけの実力を持ったメンバーが集っていることも番組の魅力だ。「なぜこんな宝を見逃していたのか」と審査員も首を傾げるほど、激しいダンスでも軽やかに生歌を歌ってみせる彼らのパフォーマンスには毎回驚きを隠せない。

『PEAK TIME』1回目の合否で1位通過したチーム13時 ⒸSLL Joongang Co., Ltd & Studio Slam & AZING all rights reserved

そんな彼らを審査する側も超豪華。SUPER JUNIORのキュヒョンや少時代のティファニー、WINNERのソン・ミンホにジェイ・パーク、HIGHLIGHTのギグァン、INFINITEのソンギュなど、自らもステージに立つ現役歌手に加えてライアン・S・ジューンにシム・ジェウォンらプロデューサー陣も目を光らせている。そんな審査員も勝敗を決するのに苦労するほど実力派揃いのステージ、今からでも見逃す手はない。

4月5日の放送では9話まで進み、熾烈な競争を勝ち抜いて生き残った10チームが繰り広げる“新曲マッチ”が展開。このラウンドでは参加チームのために誕生した新曲で真っ向から勝負! 実力もビジュアルも一段とアップグレードされたTOP10の舞台で、観客の心をとらえて各リーグ別1位を獲得したチームは……? グローバル投票の結果は……?

『PEAK TIME』新曲マッチを繰り広げる10組 ⒸSLL Joongang Co., Ltd & Studio Slam & AZING all rights reserved

SNSでは番組が放送されるたびに、彼らの名前やグループ名がトレンドに上がるほど、話題性も抜群。彼らが活躍していた当時を知る者にとっては涙なしでは観られないほどの感動と勇気を、また初めて知る人にとっては新鮮な驚きをもって見守られている。最終回の第11話(4月19日放送予定)まで残すところ2回。ぜひ今から番組に追いついて、オーディションの最後を見届けてほしい。

PEAK TIME
CS テレ朝チャンネル1にて毎週水曜日午後10時30分より放送
https://www.tv-asahi.co.jp/ch/recommend/peaktime/

全エピソードの本編ノーカット+優勝グループの独占インタビューの永久保存版!
4月29日(土)・30日(日)午前10時00分~独占放送!
※一部放送時間が変更になる場合があります。

 

BOYS PLANET
ABEMA、CS Mnetほかにて毎週木曜日午後8時50分日韓同時配信・放送
https://abema.tv/video/title/458-24

1977年、東京生まれ。出版社勤務を経てフリーランスの編集・ライターに。たまに翻訳・通訳も。著書に『K-POPアイドル&ヲタあるある』(共同編集)、翻訳著書に『L'S Bravo Viewtiful1,2』(日本語訳)など。音楽、映画、テレビと何でも好きなエンタメ雑食。K-POP界隈はアイドルを中心にバンドのライブにも足を運ぶ。ソウルと東京のうまい店探しが趣味。

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