金銭感覚が狂わないように

一人っ子の親は子どもに対して「ものやお金を大切にしない子にしてしまっている」と、自分の育て方を自戒していることが多いようです。

「息子がゲームを落として画面を割ってしまった時に『また買うしかないね』とあっさり言っているのを聞いて、ショックを受けましたね。

何でもかんでも簡単に買い与えてしまっていることで、ものを大切にしなくなっているし、お金はどこからか無限に湧いてくるものだと思っているようです」(養護教諭/34歳)

「変に気前が良くて、遊んでいる最中に友達にジュースを買ってあげたりして、交通IC系カードのチャージがすっからかんになっていることも……」(自営業/36歳)

これは前述の「甘やかしてしまう」こととも通ずるものがありますね。

対策として多く聞かれたのが、「お小遣いの都度払いをやめて、使い切ったらもう渡さない」というスタンダードなもの。そして、子どもを子ども扱いせずにリアルな家計の話をするママも……!

「もうどう教えたらいいかわからなくなって、

『あなたのそのおもちゃを買うのに何万円かかっていて、ママだと〇〇時間働いて買えるんだよ。ママが今のお給料もらえるようになるまでに何年勉強やお仕事したと思う? あなたはまだ子どもでなんのスキルもないから、あなただったら〇〇日かかる』

と大人げなく怒ったことがありました。完全に理解しているかはわかりませんが、一応、娘はものを雑に扱うことはなくなりました」(会社役員/32歳)

このように、大人が思っていることや状況を正直に話すことで、意外に通じることがあるのかもしれません。

日頃から教えられるタイミングがあれば良いですが、一人っ子の場合は子ども自身の金銭感覚の甘さが露呈するまで教え込むタイミングを逃してしまうことが多いようです。