働く母親・父親がもらえるお金「出産手当金」「育児休業給付金」など

近年、共働き家庭が増加傾向にあります。会社員として働く母親のための「出産手当金」についても見てみましょう。

出産をはさんで、産前42日・産後56日の休みの間は、お給料が出ない会社がほとんどですが、その間の生活費のために、健康保険から支給されるのが出産手当金です。正社員はもちろん、勤め先の健康保険に加入している人なら、パートや契約社員でも対象です。

支払われる金額は、月給÷30日×3分の2×産休をとった日数が目安になります。また支給期間中は、健康保険料などの社会保険を支払う必要がありません。

ただ出産手当金は、勤務先の健康保険から支払われます。そのため、働いていても、自分自身の会社の健康保険に加入していない扶養枠内で働く方や、国民健康保険に加入の方は支払われないことに注意しましょう。

父親も対象の「育児休業給付金」

次にチェックしたいのが、父親も母親も対象の「育児休業給付金」。育休期間中、本人が加入している雇用保険からお金がもらえる制度です。

産休後、赤ちゃんが1歳に達するまで、会社に育児休業を申請することができますが、原則この休業期間は、お給料はもらえません。それが、180日目(6か月目)までは月給の67%、181日目からは月給の50%を休んだ期間もらえます。以前は全期間50%でしたが、男性の育休取得を応援するために増額されました。

育休期間中は、社会保険や雇用保険等は支払う必要がありませんから、手取りではお給料の約8割になります。

【執筆者プロフィール】八木 陽子

キッズ・マネー・ステーション代表/ファイナンシャル・プランナー

子育て世代のために役に立つ情報を発信するために金融商品を一切販売しないFP事務所を運営。平成29年に文部科学省検定の高等学校の家庭科の教科書に日本のファイナンシャル・プランナーとして掲載される。NHK「ウワサの保護者会」などメディア出演多数。

※この記事は、ハピママの記事を転載・再編集したものです。

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション