特徴5 学習科目でのハードル
小学校に入ると見えてくるのが、学習に関することです。
衣服を自分で着たり、トイレに行ったりなど、日常の身辺処理は自立しているし、教科書もスラスラ読める…それなのに、文字が書けない子がいます。見ていると、文字のバランスがとれていなくて、マスの中に文字が入っていません出典([特別支援学級]しのぶ先生が教える 発達障害&グレーゾーンの子どもが「1人でできる子」になる言葉のかけ方・伝え方)
また、目の上下運動がうまく機能していないため、黒板の「タテ書きの文字」を視写できなかったり、「あ・め」「ぬ・ね」「ソ・リ」といった「似ている文字」の区別も苦手だったりします。
こうした特徴は、発達障害について熟知していない先生や保護者が「ふざけている」「なまけている」と誤った対応をしてしまうことがあるので注意が必要です。
学習障害がある場合は、その子に合った教材を工夫し、繰り返し練習することで、少しずつでも苦手を克服するよう支援します出典([特別支援学級]しのぶ先生が教える 発達障害&グレーゾーンの子どもが「1人でできる子」になる言葉のかけ方・伝え方)
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「それぞれの障害を理解し、対応方法を実践し、焦らず子育てをしていくことが大切」と村田先生。
そうすることで、保護者自身も将来の不安から解放され、子育てに希望をもって歩き出せるようになるといいます。
担任の先生や相談機関、医療者などと協力・連携しながら、あきらめることなく歩みを進めていきましょう。
著者:村田 しのぶ
神奈川県綾瀬市、秦野市立小学校の普通学級教諭を15年務める。その際、学級の中に自閉スペクトラム症、場面緘黙症など、さまざまな発達障害の児童がいたことがきっかけで特別支援を要する児童の教育に関心を持ち、その後、特別支援学校教諭の免許を取得し、特別支援学級を25年以上にわたって担当する。
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