撮影:森﨑 一寿美

子どもが成長するにつれて、ママたちの頭を悩ませるのが習い事。どんな習い事をさせようか、ママ友の間でも話題に上ることが増えますよね。

「子どもがやってみたいと言ったから」「学校の勉強の先取りのため」、もしくは「家の近所に教室があったから」などという理由で、水泳やサッカー、ピアノに英会話など習わせている家庭は多いのではないでしょうか。

そんな中、「馬術」を習い事として選んだ親子がいます。

馬とともに練習・試合に励む彼らの姿から、子ども、そして親子関係にどんなよい影響があったのかを紐解きます。

フォトギャラリー「全日本ジュニア障害馬術大会2022」競技模様を写真で見る
  • 手綱で馬を導き障害物を越えていく様は、子どもたちとはいえ勇ましさを感じさせ
  • 心音さんはジュニアクラスに出場。チルドレンクラスより障害物の難易度もグッと上がる
  • 本番前にコースを確認しながら、頭の中で走るシミュレーションをしている有涼さん
  • 軽々と飛んでいるように見えるが、約500キロの体とライダーを細い脚に乗せて障害物を飛んでいる
  • 試合当日は暑い日だったため、汗をかいた馬は駿萬くんに体を洗ってもらって気持ちよさそう

馬術は男女の区別や年齢制限もなく、同じ条件で競技に挑むことができるスポーツ

馬と息を合わせ、次の障害物へ向かっていく

「馬術」と聞くとみなさんはなにを思い浮かべますか?

最初にイメージするのは、ライダーと馬が息を合わせて障害物を越えるシーンではないでしょうか。

オリンピックの競技の一つである馬術は、男女の区別や年齢の制限もなく、同じ条件で競技に挑むことができるスポーツです。

障害物を飛んでいく順路は決まっている。馬が飛びやすいように踏み切りを合わせるのがライダーの腕の見せどころ

種目には、演技の正確さや美しさを競う「馬場馬術」。

障害物を決められた順に飛越しながら走行する「障害馬術」。

そして、「馬場馬術」、「障害馬術」、「クロスカントリー」の3つを行う「総合馬術」の3つがあります。

いずれも見どころは人馬一体となって走り、跳躍し、ステップを踏む姿。

ライダーと馬の心が通い合っていることがわかるような動きは感動ものです!

フランスで馬術は、子どもの「習い事」として人気

2分程度でコースを駆け抜ける。優雅に飛んでいるように見えるが、実際は馬が息を荒くしながら走っている

2024年にフランスで開催されるオリンピックは、フランスの観光名所で競技が行われることで話題になっていますが、馬術はなんとヴェルサイユ宮殿が舞台となるのだそう。

美しい庭園をライダーと馬が駆ける様は、いにしえのフランスの貴族たちの様子を彷彿とさせることでしょう。

試合会場内にはウェアの出店なども揃う。馬術はウェアが上品でかわいいので、子どもに着せてみたいと思う人も多いのでは

ちなみにフランスでは、馬術を習っている子どもが多いようです。

馬との交流を通して豊かな情緒を育み、年齢を重ねても続けることができるスポーツということで、人気なのでしょう。

とはいえ、正直日本では馴染みのない馬術。

「どこで習えばいいの?」「習うことのメリットは?」「すぐにやめたりしない?」とわからないことや不安もあるでしょう。

今回は年に1回行われる、ジュニア対象の最大規模の試合「全日本ジュニア障害馬術大会2022」に出場したジュニアライダーとその保護者に、馬術を習うメリットをお聞きしました。