大事なのは“自己流”を捨てること!?

——小学校5年生で受験塾に入る前にこんな学習をしていた、というものはありますか?

希さん「正直、他の家庭と比べて特別なことは何もしていないと思います。

ただ、周囲が受験塾に通っている中、何もさせないのもなぁと思って、ママ友からおすすめされたZ会だけはやらせていましたね。

といっても、きちんと毎日やらせるという感じではなくて、月に1回のテストの提出は必須にしていたくらいですが、自宅学習をさせようとしたときに自分で課題を探さなくていいのは楽でした。『とりあえずZ会やって!』で済むので」

——長期休みの講習などだけ参加するという家庭もありますが。

希さん「息子も、夏期講習や冬期講習には通っていましたね。ただこれも、積極的な『勉強させたい』という考えからではなく、『長期休みにただ家にいるだけじゃ……』という気持ちからです。Z会の流れと全く同じですね。

しかも、親としても『ただ家でぼーっとさせない』のが目的なので、お金をかけたくないんですよ。小学校3,4年生くらいから、毎回さまざまな塾の無料体験や無料講習を探して通わせていました(笑)

これが結果的に良かったかなと思う部分もあります。一ヶ所にこだわらずさまざまな塾を目にしたおかげで、塾選びや転塾の際にもこのときに得た知識が活かせましたし。

なんとなくでも常に勉強することには触れさせていたので、通塾後も嫌々やっている様子はなかったです。何もさせないよりはとさせていたことでも、勉強習慣はついていたのかもしれません」

——入塾してからも、塾以外では特別な学習方法などは行っていなかったのでしょうか?

希さん「そうですね。基本的には、塾から出された課題を、塾から言われた通りに進めていました。あとは、後半には苦手教科のカバーのために家庭教師を利用していました。

ただ、小学生にとっては『言われた通りにやる』というのが結構難しくて、親の目がないところでの自主学習は予定通りに進まないということが多かったです。

6年生になって以降は、息子が自主学習をしている間に私が外出しなければいけない場合は、終始LINEのビデオ通話をつなぎっぱなしにして居眠りをしないようにしたり、次男の習い事の場に連れていってその場で課題をさせたりしていました」

——その「言われた通りにやる」というのは親の立場でも難しいことのように感じます。

希さん「中学受験だと、子どもとは逆の意味で大変だと感じますね。『転ばぬ先の杖』のような精神で、あれもこれもやらせたくなっちゃうんですよね。

実は知り合いの家庭で、塾で言われたこと以上のことを親がやりすぎて、子どものモチベーションが下がって低迷してしまった様子を見たことがあったので、なんとか気持ちを抑えていました。

優秀で自身も名門大学卒のお父さんが、塾とは別に独自のメソッドのようなもので勉強をさせるなどして、子どもが混乱してしまっているパターンも耳にしたことがあります。

今にしてみれば、そういった“親の自己流”で動かなかったことも良かったのかなと思います。

私自身は中学受験をしたことがないですし、経験者の親であっても今現在の中学受験事情に関しては素人ですから。塾講師などの受験のプロや少し前に受験を終えたママ友からの、アップデートされた情報に従って動くのが良い気がしますね」