和にアレンジした、いりこ出汁のモモ

【MOMO Stand Tokyo】 ラムさんが運んできた和風モモ。ラムさんは、サウジアラビアやクェートでシェフをしていた経験の持ち主

「最後は『和風モモ』です。春菊、パンペン、ジャガイモで作ったモモに、いりこ出汁をかけてあります。うちで唯一ノンスパイスのモモです」(サロズさん)

【MOMO Stand Tokyo】 ユズをあしらった和風モモ
【MOMO Stand Tokyo】 いりこ出汁とユズの香りが食欲をそそります

細かく切ったパンペンのツルンとした食感と、ジャガイモ特有のとろみが面白い。

ネパール料理の最後が和風とは。最後まで想定外続きだった。

「オールモモの他、毎月異なるスペシャルモモの用意もあります。レシピ開発はシャンパーニュの2つ星レストランで働いていた方に監修をお願いしています」

今月のスペシャルは、「ホタテと黒トリュフのスープ仕立てのモモ」。

ネパール料理とフランス料理がクロスオーバーした味わいなのかも。

加えて、ネパールのエッセンスを加味したモモも毎月メニューにのせている。

今月は「バターチキンモモ」だそうだ。

「ひと粒のモモにかける思いは半端ではありません」

【MOMO Stand Tokyo】 カウンターのみの細長い店内

モモは、中国の小籠包にスパイス文化を取り入れたネパール料理だと思っていた。

けれど、シェフのギリ シリ ラムさんと、商品開発担当のアリャル・サロズさんによってモモは日々進化を続けている。

食材次第でイタリア料理のようにもなれば、日本料理のようにすることも、フランス料理の要素を加えることもできるのだ。

【MOMO Stand Tokyo】 カウンターには、モモに使用するネパール産スパイスが複数置かれている

今回はワインを1杯しか頼まなかったが、ソムリエの齋藤さんにお願いすれば、7個のモモそれぞれに合うワインを提案してもらうこともできる。

ネパール人スタッフと、日本人オーナーソムリエ。

3人がタッグを組んだこの店は、進化し続けるに違いない。

「ひと粒のモモにかける思いは半端ではありません」という齋藤さんの言葉が印象的だった。

【MOMO Stand Tokyo】 「サロズさんから教えてもらったネパールの魅力を、たくさんの方に伝えたい」と齋藤さん

【MOMO Stand Tokyo】店舗情報

住所/東京都渋谷区広尾5-18-8

電話/ 03-5860-2240

営業/月火水12:00~、17:00~24:00/木金土15:00~26:30/日15:00~24:00

月火水のランチはオールモモの他、ダルバート(1200円)もあり。

予約可

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。