自分たちを好きでいてくれる人たちが好きなものであれば、すごく大切にしたくなります

©丹月正光/講談社 ©2024映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

――荒邦と骨子(出口夏希)との関係性についてはどう思っていましたか。

幼馴染なので、クラスの中に居ても、唯一、心が繋がっている感じは最初からありました。ただ恋仲でもあるんだけど、お互いにお互いの好意に気づいていないという、両片想いの状態なので、第三者目線で見るとかわいいなと。ずっと見ていられる2人だと思います。

――もし、ラウールさんが荒邦の友達だとしたら、どんな恋のアドバイスをしますか。

もう全部教えてあげたいです。「絶対に向こうも好きだと思うよ」って。「大丈夫、大丈夫。ホント、大丈夫だから」って、安心させてあげたい。逆に骨子にも「もうちょっとアピってみたら? あいつ、結構好きらしいよ」とかって言いたい。僕はそういうタイプだと思います(笑)。

――荒邦と骨子の会話には、言葉とは裏腹の感情が交じる場面もありますが、どのように演じようと思っていましたか。

年齢は17歳なんですけど、初恋でもあるので、極端なピュアさというか、初めての感じを常に出していたら、クラスメイトのみんながそれを面白がってくれて。役としてなんですけど、ちょっと気持ち良かったです(笑)。みんながイジってきて、それが心地いいなって。

©丹月正光/講談社 ©2024映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

――荒邦は骨子を大切に想うがゆえに、骨子が大事しているクラスメイトのことも大切に想う気持ちが湧いていきます。その気持ちはどう感じていましたか。

すごくわかりました。僕も自分が大切に思っている人の大切なものは、大切にしたいです。少し特殊な例ではあるんですけど、自分はこういう仕事をしているので、自分自身が商品みたいな感覚があるんですね。

人として誰でも感じるような、自分のこの要素は大切にしたいな、とか、この要素はどうでもいいな、という感覚もあるんですけど、僕自身がどうでもいいなと思っているところを、ファンの方は大切に思ってくださる場合もあって。そういう部分は、僕も大切にしようと思います。

――その中でも大切にしている信条のようなものはありますか。

言葉で上手く説明できないんですけど、いわゆるアイドルっぽい楽曲とかビジュアルってあるじゃないですか。そういうものは年に何回かは生んでいこうという気持ちは強くあります。仮に、それが自分の好みとは違ったとしても、自分たちを好きでいてくれる人たちが好きなものであれば、すごく大切にしたくなります。

――そういうものも大切にしつつ、挑戦も続けていくという。

そうですね。そのバランスは大事だと思います。例えば、挑戦の部分だけを追い求めていたら、気付いたらその挑戦を応援してくれる人もいなくなってしまうと思うし。逆に、求められるものだけに応えていたら、成長できなくなってしまうし。

どちらの側面もあるので、そこはバランス良くいきたいですね。最近、挑戦をし過ぎたなと思ったら、ファンの方が求めてくださる要素を入れてみるとかは、意識的にするように心がけています。