――ママやパパだけでなく、もっと上の世代と触れ合う機会があるというのは、子どもの教育にもいいかもしれませんね!
榎本:子どもの教育ということでいえばもうひとつ、僕ら「まごころ介護」という介護事業者だからこそできることとして、障害を持っている方と出会える機会を提供していきたいとも思っています。
障害のある人と会ったことのない人、交流したことのない人って案外たくさんいるんですよね。
「まごころ介護」ではたまに、会社の飲み会にご利用者さんを呼んじゃうこともあるんですけど(笑)、僕やスタッフの子どもも度々参加しています。
そうすると子どもたちは自然に「この人はひとりでご飯が食べられないんだ」とか「トイレに行くのに助けがいるんだ」とか、そういうことを理解するんですね。
うちの子どももそういった機会をつくるまでは、僕が仕事に行く時でも「行かないで!」、「遊んでよ!」と言っていたんですけど、いまではどうしてパパが仕事に行くのか、行かなければならないのかを分かってくれて、笑顔で「行ってらっしゃい」って送り出してくれるようになりました。
そこで「そらとにじのいえ保育園」でも「園児とおつかいプロジェクト」をしてみようかな、と。
――園児とおつかいプロジェクト?
榎本:保育園って、お散歩があるじゃないですか。その時に、あらかじめ「まごころ介護」のご利用者さんから必要なものを聞いておいて、地元の商店街でそれを買ってお届けしたりとか。これは「まごころ介護」のご利用者さんに限らず、地域のケアマネージャーさんからご要望を聞いてみてもいいですね。
人とのつながりが一番必要なのに周りとつながれていない要介護者の方と地域をつなぐ、それは介護事業者だからこそできることだと思うんです。
商店街のお店にとっては、デリバリーという販路を試してみる機会にもなりますし。
子どもたちの教育としても、その人たちの生活を自分が支えているということで優しい気持ちを育てられるかなって。困っている人を助けるっていうのが当たり前になっていくような教育というか、そのお手伝いができるんじゃないかと。
2020年には、東京でパラリンピックもあります。身障者と触れ合って理解を深めようにも、現状では拠点がなければ大人でもなかなかそんな機会はつくれないと思うので、そういった意味でも「そらとにじのいえ保育園」を活用していけたらと思っています。
――「そらとにじのいえ保育園」が、待機児童問題と介護の人材難を解決しつつ、地域の福祉を豊かにするモデルケースになったらいいですね!
榎本:もっと大きな会社がやってくれたら、ずっとインパクトもあると思うんですけど(笑)。
でもまず、とりあえず僕ら「そらとにじのいえ保育園」からスタートします!
そして「そらとにじのいえ保育園」を中心に、活動の輪を広げていきたい。保育事業を軸に、すでに動き始めているほかの待機児童対策もあるので、新たな可能性を探っていきたいですね!
――エッ!ほかにも待機児童解消プランがあるんですか?