ーー最後に決まったのはギョンホ役のキム・ヨンデだった。

ギョンホの死から一つの家族の過去が暴かれ、誤解も生まれていくという話なので、彼の死がずっと物語の根底にあって、常にそこにフィードバックされていく。肉体的な存在は失われていても、このドラマの象徴として在り続けられる人がいいと考えていました。

アイドルの人にも会ったりしましたが、なかなか決まらなくて。そうした中でキム・ヨンデの名前が浮上して、最後にやっと決まりました。結果として良かったですね。4本くらい作品を掛け持ちしていたし、ずっと主役をやってきているのに、こうしたポジションの役でも誠実に向き合ってくれました。

唐突に自分の死が訪れる感じを目指そうという話をしていて、作り込みすぎないほうがいいということで、うまく演じようとしないというか、即興でやっているかのようでもありました。非常にフレキシブルにいろいろなことをやってもらったなと思います。

ーードラマのもう一つの主役・ソニの家について。

韓国の高級住宅事情みたいなところから調べていって、ソニの父は元検事で今は超有名な弁護士で、そういう人が住んでいるのはどういう家かと考えて、『パラサイト 半地下の家族』を撮影した地域も見に行ったりしました。

『パラサイト…』はオープンセットなんですが、こっちも同じようにセットを建てたいとなっても予算や期間の問題が出てきます。

でも、2階建ての家の構造というのが、この作品ではものすごく重要なポイントなんです。それで結局、リビングからあの寝室から子ども部屋からホテル、車、裏庭まで全部、まあ合成も加えてロケに見える部分もあるんですが、すべてセットを組んでもらいました。

一度失ったものが再建されるという、ドラマの世界観をあの家が形作っているとも言えるので、普通ならノーと言われそうなところ、お金がかかってもいいからと組んでもらえたというのはとても大きかったなと思います。

『完璧な家族』
映像配信サービスLemino(レミノ)にて全話独占配信中
1話 約60分 全12話
© Victory Contents Co., Ltd.

『韓流ぴあ』ブレーンライター。香港映画から始まって韓国エンターテイメントの魅力に目覚めて20数年。ドラマをはじめとする韓国エンタメについて取材・執筆する日々の中、韓国作品のほかに中国時代劇や台湾作品に割く時間が増加中。

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