・イブプロフェン
「アスピリンより強い鎮痛効果がありますが、そのぶん胃への負担も強いので、説明書通りに食後に服用するなど注意が必要です」
⇒商品例:イブクイック(エスエス製薬)
・ロキソプロフェンナトリウム
「2011年から薬局で売られるようになった成分で、現在薬局で買える痛み止めの中では最高の効力を持っています。そのため他の成分とは取り扱いも異なり、薬剤師不在の場合は購入できない第一類医薬品として販売されています」
⇒商品例:ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)
この他にもイソプロピルアンチピリンやエテンザミドなどの成分があります。ただし、それぞれに特徴があり、体質によっては飲まないほうがよいものもあります。詳しくは本書をご参照ください。
偏頭痛は専門医に薬を処方してもらおう
読者の中には偏頭痛を止めるために、頭痛薬を飲んでいる人もいるのでは? しかし中川さんは「偏頭痛に効果のある薬局薬は皆無です」とバッサリ。では偏頭痛持ちとしては、どうすればいいの?
「アスピリンやアセトアミノフェンなどは『効果がゼロではない』という程度。偏頭痛は血管拡張性頭痛と言われ、診断は難しいのですが、ある程度原因も治療薬も確立された症状なので、専門医の診断を受けた上で、ご自身に効く薬を処方してもらうのが得策です。『日本頭痛学会』の認定医を検索し、最寄りの病院を探してみてください」
風邪薬の選び方
どこに行っても多種多様な商品が山積みにされていて、どれを選べばいいのかわからない……と悩んでしまうのが風邪薬。なんとなくCMで目にしたものを探して買ってみるものの、果たして効果のほどは?
「抗生剤は体に入れると細菌だけを殺してくれます。一方、細菌ではない病原体やウイルスにはまったく効果がありません。大部分の風邪はウイルス感染症なのですが……。さらに各ウイルスには数百の型があり、複合感染の可能性もあり、組み合わせは無限にあるといえます」
あくまで、市販の風邪薬は風邪による不快な症状を抑えるために存在するものなのだとか。