韓流イベントMCの苦労とそれを乗り越えた達成感

「今、お話ししたようにさまざまなことが求められる韓流イベントのMCは 、 とにかく精神的なプレッシャーが大きく、実は始まる直前まで毎回憂鬱なんです(笑)。たとえ、お客様が参加されたイベントで、1万円分の価値を得られたとしても、MCに対する評価は自分では分かりません。なぜなら、うまくいって当たり前ですから」。

「なので、自分に対する評価は、いつも厳しくするようにしています。それでも、得られるものは大きいのです。外国人との仕事には壁が付きものですが、それを乗り越えて得られる大きな満足感があります。またマラソンの話になりますが、『あんなに大変なことをよくやるなぁ』と言う人がいますが、ランナーなら誰もが知っている、そのつらさを乗り越えて 42.195kmを走り抜き、ゴールテープを切ったときに、本人だけが得られる満足感があるんですね」。

「その満足感と同じように、韓流イベントが終わって、スターと握手した瞬間、苦労が報われたという達成感を味わうことができます。それは普通のイベントのMCをしていても得られない、特別な感覚があるんです。」

参加者の方々との質疑応答

講座を受けている参加者
撮影:イシイノブミ
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Q.男性と女性のスターではどちらがやりやすいですか?
「男性ですね。女性の場合は、男性ファンの厳しい目がありますから、ちょっと難しいんです。韓国の方は女優さんでもスキンシップが多いので、ステージで親しみを込めてタッチされることもありますが、それを避けたりできませんよね。そういうときのファンの目が気になります(笑)」

Q.この人のMCはできないという人はいますか?
「いません。バッティングしない限り、私は来た仕事を断わりません。そして、お話をいただいた順番でお受けすることにしています。決してギャラでは選んでいません(笑)。」

Q.プライベートで友人になったスターはいますか?
「私は個人的な連絡は取らないことにしています。個人的な縁で仕事をするというのはプロの姿勢ではないと思っています。打上げにもほとんど行くことはありません。ただ、韓国の方は縁を大事にされる分、一度断わると後がないということが多いんです。最近は、どうしても断われないようなとき、ごくごくたまにですが参加することもありますね」

Q.以前、イベントD-LITE(BIGBANG)にムチャぶりをされて、古家さんが歌った姿に感動しました。
「臨機応変な対応と、自分自身が楽しむことが大事だと思います。でも常にスターをたてるように心がけています」

講義ではほかに、古家さんが韓国でJ-POPを紹介する番組をほぼノーギャラで、約2年半にわたって日韓を行き来しながらされていた話や、韓国から帰国後、韓国音楽を紹介する番組を作るために、スポンサー探しに奔走し、けんもほろろに断わられながらも1年半も頑張ってきた結果、最終的に韓国観光公社にスポンサーになってもらって実を結んだという話など、波瀾万丈のお話が披露され、1時間とは思えない充実した内容に参加された方々も大いに満足されていた。

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