魔法の言葉
聞きたい気持ちはわかりますが、そこをグッとおさえて“話しやすい雰囲気づくり”を作りをしましょう。
「いつもと様子が違うなぁ」と思ったら…
砂糖入りの温かいミルクなどを出してやり、聞く雰囲気作りをしましょう。主体は子ども、ママは聞き役、さりげない態度を貫くのです。決して、まくし立てて追求するのではなく、受け止める場づくりです。そうると、ポツポツと話し始めたりします。
そして、子どもの言葉に極端に反応しないで、「そうなんだ、意地悪されたんだね…」「それは辛かったね…それで?」子どもから言いたくなるように導きましょう。
次は魔法の言葉です!
- 「うんうん」
- 「それで」
- 「そうなんだ」
- 「ふーん、それは大変だったね」
話し手は回答を欲しがっているわけではなく、話を聞いてもらいたいのです。更にじっくり耳を傾けてくれる親であれば、ピンチのときは子どもはSOSを出して助けを求めやすくなります。
オウム返しも有効
小学生の子どもが帰宅後「宿題多くて、嫌になっちゃうよ~」と言ってきたとき、どう反応しますか?
「ダメよ!そんなこと言うなんて!」と叱ってはなりません。
どうしてかと言うと「宿題をやらない」と言っている訳ではないからです。「宿題が多くて嫌だ」という気持ちを親に聞いてもらいたいだけなのです。
こんなときは「そうなんだ、宿題多くて嫌になっちゃうんだね」と子どもの言った言葉をそのまま鳥のオウムのように“オウム返し”しましょう。すると「でも、やらないとダメだから、夕飯前に片付けちゃおうかな…」と自分から言い出し、宿題に取り組んだりします。
話を聞かない夫
夫の帰宅後、妻が
- 「今日、PTAでね、○○さんがこんな発言をして…」
- 「スーパーに言ったらチラシに書いてあることと実物が違っていたのに店員が謝らず…」
- 「幼稚園で描いた絵が、うちの子だけ…」
と、妻が愚痴を言い出すと夫は「それで、どうしたんだ。結論は?」と求めてきたり、他のことをしながら上の空で聞いていたり、正論を言って説教をはじめたりしませんか?
そうすると、「もうこの人に話してもしょうがないわ!(怒)」と、話すのが嫌になりますよね。妻は結論がほしいのではなく、話を聞いてほしい、共感してほしいだけなのに…。子どもも同じですよ。
寄り添う
人の気持ちを自然に引き出すためには、こちらが熱心すぎても無関心すぎてもNGです。相手が何か愚痴ったり悩みを打ち明けてきたときは、悲しい気持ち、つらい気持ちに寄り添って、ひたすら話を聞いてやりましょう。これは専門用語で“傾聴”と言います。
これは親子はもちろん夫婦、仕事の同僚・上司と部下、担任と生徒などすべての人間関係にも通じます。
親子は一心同体ですから、自分のことのように思ってドンドン入り込んでしまいますが、却ってうまくはいきません。対応を工夫しましょうね。