四十肩・五十肩と似ている疾患

「肩の痛み=四十肩・五十肩」とは限りません。

四十肩・五十肩に似た身近な疾患には、肩こりが挙げられます。肩こりは姿勢の悪さやストレス、冷えなどによって、首すじから肩、背中にかけての筋肉にこわばりや痛みが起こるのが特徴です。四十肩・五十肩は肩関節周辺や二の腕に起こるため、肩こりとは症状があらわれる部位が異なります。

肩こり以外に、肩関節の腱板が損傷する肩腱板断裂も、四十肩・五十肩に似た疾患です。肩腱板断裂は肩の動かしにくさや夜間痛が出る点は似ていますが、四十肩・五十肩と違って関節の可動域や、動かした際の痛みを感じるタイミングが異なるのが特徴です。

四十肩・五十肩ではある角度から痛みが出てそれ以上は上げられなくなりますが、肩腱板断裂の場合は腕を上げる途中で痛みが強く出る一方、それ以上に上げれば痛みが減ります。

痛いけれど腕はある程度上がる、物をとるときに瞬間的に痛むなどの場合は四十肩・五十肩ではなく別の疾患の可能性があるため、整形外科などで詳しい検査を受けましょう。

四十肩・五十肩になった場合の対処法

四十肩・五十肩になった場合は、痛みや肩関節の状態などにあわせた対応をしましょう。

痛みが強い急性期は、無理に動かすより腕を楽な位置に保ち、肩関節に負担をかけないよう安静に過ごしましょう。医師の判断により、消炎鎮痛薬などで痛みを抑える治療が行われることもあります。

痛みが少し落ち着いてきたら、入浴やホットパックなどで患部を温めて血行を促し、痛みのない範囲で少しずつ動かします。痛みを我慢して可動域を広げるのではなく、痛みの出ない強さで、ゆっくり動かすことが大切です。無理のない範囲で、ストレッチなどを行いましょう。

今日からできる!四十肩・五十肩の予防方法

四十肩・五十肩は再発することがあります。再発を予防するには肩だけではなく生活習慣を見直してからだ全体をケアすることが重要です。ここでは今日からできる予防方法を具体的に紹介します。

1.肩周りのストレッチをする

肩関節周辺の筋肉をほぐして柔軟性を高め、血行を促進するためにストレッチを行いましょう。たとえば、肩甲骨の筋肉を動かすストレッチがおすすめです。

<肩周りのストレッチ>
(1) 両肩に手を置く
(2) ひじで円を描くように大きく回す

肩甲骨の筋肉を意識しながら動かすと、肩関節周辺の筋肉をほぐすことにつながります。椅子に座ったままでもできるため、デスクワークの合間などにも取り入れやすいでしょう。

2.正しい姿勢を心がける

猫背や巻き肩などの姿勢が続くと、肩甲骨が外側に開き、肩関節に余計な負担がかかりやすくなります。デスクワークでは、背中を丸めたまま作業し続けないようにし、背筋を伸ばして正しい姿勢を心がけましょう。

椅子に深く座り、骨盤を立てる意識で背すじを伸ばすと正しい姿勢を保ちやすくなります。加えて、こまめに席を立って動くだけでも、同じ姿勢を取り続けることによる筋肉のこわばりを防ぐことにつながります。

3.からだを冷えから守る

からだが冷えないようにすることも、四十肩・五十肩の予防につながります。冷えは血行不良を招き、筋肉のこわばりや痛みを助長しやすくなります。

カーディガンや肩掛けなどで肩周りが冷えないようにし、入浴時には肩までお湯に浸かってしっかり温めましょう。

また、からだの内側からの冷えにも要注意です。冷たいものばかりを摂るとからだの内側から冷えて血行不良につながるため、常温や温かい飲み物を摂ったり冷たい食べ物を摂りすぎたりしないようにしましょう。